小泉首相の国会答弁は、はたしてコミュニケーションとして成立しているものなのか? 改憲派・護憲派、イラク派兵賛成派・反対派の論議はかみ合っているか? あるいは親と子のコミュニケーションは? 上司と部下は? 疑問に感じることはないでしょうか。
 いま様々な場面で「話が通じなくなって」います。人の話をよく聴いたり読んだりしないまま、適当に分かったつもりになって、特定のキーワードにだけパブロフの犬のように反応するお子様な人たち。知識人から2ちゃんねらーまで、こうした困ったひとびとの増殖は、何を背景として生まれ、社会に何をもたらすのでしょうか。
 「話が通じなくなる」構造を、気鋭の研究者が哲学・思想的な観点から分析し、お互いが抱える「卑小な物語」の枠を超え、真の意味での「対話」の必要性を説く、哲学・思想エッセイ。日本社会に蔓延する「話が通じない病」を撃つ、痛快読物です。