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建築家、降幡廣信さんは、七〇年代より、民家の再生にとり組んできた。新築に変えるか、元通りに復原するか、二者択一の時代に、これからも百年快適に暮らす民家をつくる「再生術」を模索してきたのだ。
「私が造ろうとしている家は百年以上たった時に、こんな存在感を持つことができるだろうか」
民家を前にするたび降幡さんは逡巡したという。そして実際に民家に暮らす人の、「どうしても遺したい」という熱意に支えられ、ゆうに百軒以上の民家を手掛けた。本書は降幡さんの仕事の軌跡であり、建築家の眼を通した古民家再生術である。
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