戦争と建築 |
五十嵐太郎 二四一五円 |
近代的高層ビルが崩壊した9.11は建築界でも大事件だった。連鎖するテロと戦争に建築は対抗出来るのか。その答えを求め、根源的な戦争と建築の関係を見つめ直す。古代ローマの要塞都市。第二次大戦時の建物偽装例。ハイテク都市防犯事情。NYグランドゼロ跡地開発。人智が凝縮した建築・都市から今何を学ぶべきか。気鋭の建築批評家による文明批評的都市論。 |
「爆心地」の芸術 |
椹木野衣 二九四〇円 |
日本の「現代美術」が急速に変貌している。「現代美術」をリセットする試みの「日本ゼロ年」展、村上隆の「スーパーフラット」、奈良美智ブーム、横浜トリエンナーレ、NYでのテロなどの現象を受け、アニメ、格闘技などを横断しつつ展開される美術評論。 |
新教養主義宣言 |
山形浩生 一八九〇円 |
どうせドン詰まりで打つ手なしの二ッポンなら、もっとアクロバチックでクレイジーな提案をしていこう。選挙権の売買、消費税の連続的引き上げ等々、21世紀の日本社会へ向けた、一見暴論だけど実はまじめで巧妙な提案の数々。いま望まれる新しい知の集積。 |
絶望論──〈知〉と物欲の不良債権処理 |
清田友則 二五二〇円 |
「終わりなき世界」で永遠に満たされない欲望を抱えて生きる我々が、よき生をまっとうするために残された選択肢こそ〈絶望〉である。フロイト=ラカンの精神分析理論、現代思想の知見を使い、グローバリズム、テロリズムにまみれ爛熟する資本主義世界の欲望構造を分析する長編文化政治評論。思想界における「堕落論」ともいうべき問題提起の書。 |
映画の構造分析 |
内田樹 一六八〇円 |
『エイリアン』の裏に隠されたフェミニズム的メッセージとは?『大脱走』の底にある「父殺し」のドラマとは?『「おじさん」的思考』で成熟した大人の思考の真髄をみせた著者が、ハリウッド名画の物語分析を通じて、現代思想のエッセンスを伝える知的エンターテインメント。一粒で二度おいしい、現代思想の入門テキストともなる映画エッセイ。 |
雑読系 |
坪内祐三 二一〇〇円 |
「雑読」って? ただ、雑、にんでいく読書なのだ。様々な人が織りなす本の世界に身を投じ、出口なき迷路をさ迷っていく。そんな読書術の持ち主であり、当代一の読み手が、ブラドキーの下関マグロのスタイナーの山田稔のソンタグの杉浦茂のカーヴァーの……それぞれの宇宙にいざなってくれるのである。 |
バリバリのハト派 |
荷宮和子 一六八〇円 |
「平和・自由・平等」の精神がゆらいでいる今「女子供文化」の見直しが求められている。『ベルサイユのばら』などの少女マンガ、手塚マンガ、宝塚の作品から平和・自由・平等を尊ぶ女子供文化のエッセンスをくみ取り、返す刀でイラク派遣、憲法改正論議などの危うい社会情勢を斬ってとる痛快反戦エッセイ。女子供文化の復興が日本を救う! |
メキシコ人はなぜハゲないし、死なないのか |
明川哲也 三〇四五円 |
朝日新聞ティーンズメールでおなじみTETSUYAの小説家デビュー作(筆名:明川哲也)。失意の末自殺を試みたタカハシは、人の言葉を話すネズミ達に救われる。彼らから、ネズミ界と人間界で自殺者が急増中と聞き、共に鬱を遠ざける宝を探すべく自殺率最低の国メキシコへ向うが…。自殺大国日本を救うべく贈る、希望と感動の冒険ファンタジー小説。 |
世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい |
森達也 一七八五円 |
日本はオウムで、世界は9・11でむき出しになった。メディアは「右へならえ」的な思考停止状態に陥り、市民は他者への想像力を衰退させる。この思考停止の輪に対抗するためにできることは何か?気鋭のドキュメンタリー作家によるノンフィクション・エッセイ。 |
風とロック──箭内道彦と21世紀広告 |
アジール・デザイン編 一八九〇円 |
糸井重里、川崎徹、大貫卓也、佐藤雅彦らに続く新世代の異才CMディレクターとして注目を集めている箭内道彦は、世間をあっと言わせる広告展開で知られる。その箭内道彦がこれまで手がけた仕事を紹介しつつ、浅野忠信、黒崎輝男(イデー)ら各界の異才たちとの対談、コラムなど収録。広告・メディア・デザイン・アートの未来を占う一冊。 |