小さな本の数奇な運命
アンドレーア・ケルバーケル 望月紀子訳 一四七〇円
前代未聞! 本が、自らの人生を語る。古本屋の片隅で、あと一月、夏のヴァカンス前に買い手が現れなければ、リサイクルに出すと宣言されて。売れないで本屋の棚に売れ残っている本の気持ちがわかるか。ぼく=本はテレビもコンピュータも携帯電話の登場も生きのびたんだ。まだまだやれるよ!

ブックストア ニューヨークで最も愛された書店
リン・ティルマン 宮家あゆみ訳 二六二五円
個性的な品揃えと家庭的な雰囲気で、地元住民はもとより多くの文化人たちから親しまれていた書店がニューヨークにあった。ポール・オースター、スーザン・ソンタグらに愛された書店、「ブックス・アンド・カンパニー」の20年間の活動を、書店員や顧客である作家たちの証言をまじえながら振り返るノンフィクション。本を愛するすべての人に捧ぐ。

半分は表紙が目的だった 100冊のペーパーバックスにアメリカを読む
片岡義男 二五二〇円 アメリカのペーパーバックスは見るだけで楽しい。さあ、写真に撮りたい100冊を選び出し、眺めてみよう。黒人奴隷の自伝。若きケネディのベストセラー。ベイブ・ルースの伝記。ハードボイルドやコミックス……。ポケット・ブックの黄金時代が鮮やかに甦る

ペーパーバック大全──USA1939-1959
ピート・スフリューデス 渡辺洋一訳 四九九五円
〈ポケット〉〈ペンギン〉〈ポピュラー〉〈バンタム〉──名だたるペーパーバックの出版史をたどり、ナイーブで大胆、荒唐無稽で芸術的な、たゆまぬ挑戦にみちたカバーイラストとデザインの変遷を跡づける。カラー図版110点、モノクロ図版180点を付す。「研究書の領域を越えて、20世紀に君臨したアメリカ文化の探検記の趣がある」(週刊文春評)

石神井書林 日録
内堀弘 二一〇〇円
近代詩集専門の古本屋さんがある。東京の石神井に店を構え、いまでは二十年が過ぎた。店売りではない。古書目録を全国に発信し店を営んでいる。宮沢賢治、福永武彦、寺山修司らの残した詩集を追う。表舞台から消え去った無名の詩人たちのことばを発掘するユニークな古本屋さんの日々。

古本屋 月の輪書林
高橋徹  一九九五円
消えた人、消された人、忘れさられた人。本が人であるなら、古い本から一人でも魅力ある人物を見つけ出し再評価したい。月の輪書林の古書目録「美的浮浪者・竹中労」には一万冊を超える古本が並び、世の本好きをうならせた。古本市場での手に汗にぎる対決、目録作りの醍醐味、どうしたら古本屋になれるのか……。本が乱舞し人が踊りだす奮闘記。

彷書月刊編集長
田村治芳  一九九五円
「『彷書月刊』は文句なしのリトルマガジンの凄玉だ」。そう、亀和田武氏(朝日新聞・ マガジン ウオッチ欄)に言わしめた雑誌編集長が綴る、笑いと涙の戦記である。かかげた旗は、古本と古本屋さん、すべての本 愛する方のための情報誌。1985年の秋のことである。40ページの小さな雑誌だった。ヨチヨチ歩き出し、今も歩き続けている。古本屋の店主でもある同編集長が送る本をめぐる物語!

内田魯庵山脈 ──〈失われた日本人〉発掘
山口昌男 六九三〇円
一度も流行児にはならなかったけれど、当代きっての文人だった内田魯庵(明治元〜昭和4)。学校などの縦型組織ではない、趣味や遊びに根ざす市井の自由なネットワークに近代日本の諸学(人類学・考古学・民俗学・美術史…)は芽吹き、魯庵はその象徴的存在だった。今では消えてしまった知の風景と粋な日本人達を壮大な規模で掘り起こす歴史人類学の達成。

ぼくは本屋のおやじさん
早川義夫 一四七〇円
本と本屋が好きではじめたけれど、この商売、はたでみるほどのどかじゃなかった……。小さな町の小さな本屋のあるじが綴る書店日記。「素直に語れる心のしなやかさがある。成功の高みから書かれた立志伝には求めがたい光沢が見いだせる」(朝日新聞評)「出版が直面する様々な問題を考え直す上で役に立つだろう」(日本経済新聞評)

世界は一冊の本
長田 弘 一八九〇円
本を読もう。もっと本を読もう。もっともっと本を読もう。人生は、ひとが胸に抱く一冊の本なのだ。死の悼み、生の証し。人の死にゆく道を深く問いかけ、「生きるということ」を静かにまっすぐに見つめる凛乎とした鎮魂の詩集。簡潔きわまりない清澄な言葉に刻まれた心にしみいるメッセージ。


*表記の定価は2004年4月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。