一九九六年七月五日、イギリスで歴史をひっくり返してしまうような事件が起こった。史上初めて、動物の成体からクローンをつくることに成功したのだ。クローン羊・ドリーの誕生だった。
 また、最近では、クローン人間の是非が議論されるなど、バイオテクノロジーはますます新しい局面をむかえている。
 新聞・テレビのニュースをにぎわすクローン。でも、クローンっていったい何なんだろうか?
 クローンってどうやって作るのか。動物の胚の成長の仕組みとは。遺伝子とDNAって。クローンの良い点とは。クローンの何が問題なのか。どうして、クローンのことをおそれる人がいるのか。実際にジュラシックパークは可能なのか……。
 この本では、子どもにもわかるような例をとりあげながら、クローンやDNA、遺伝子といった生物学的な問題点についていろいろな方面から解説し、疑問に答えている。
 子どもから大人まで、みんなで楽しめて、わかりやすいサイエンス・ブックの誕生。