ボブ・マーリー
スティーヴン・デイヴィス 大橋悦子訳  三〇四五円
起きるんだ、立ち上がるんだ、きみの権利ために。縄のような髪をふり乱し、心の底からの声を強烈なリズムにのせて、ボブは歌う。ジャマイカのスラムから生まれた新しい音楽〈レゲエ〉の中心的ミュージシャンとして、世界の民衆の共感を呼びおこしつづけた男の、激しく熱い36年の生涯を同時代を生きたジャーナリストが鮮かに再現。

四重人格
ピート・タウンゼンド 大橋悦子訳  一六三一円
ビートルズ、ローリング・ストーンズと並ぶイギリスのロック・グループ「ザ・フー」のリーダーだったピートが、独自の美意識を結晶させて書きあげた自伝的短篇集。幼時のおばろげな記憶にはじまり、近未来の鮮かな開示にいたる、魂のオデッセイともいうべき13の物語。「彼はジョン・レノンを超える作家だ」(ザ・タイムズ紙評)

夢うつつ
ジム・キャロル 大橋悦子訳  二六五〇円
夜明けのタイムズ・スクエア。摩天楼の影。馬のように後ろ足で立つ月。太陽は真二つに裂ける──おびただしい注射針を自らの肉体に打ち込みながら、ジム・キャロルはドラッグのもたらす幻覚を明晰なイメージに鍛えあげつづけた。『マンハッタン少年日記』で文学的才能を開花させたロック界の異才による、宇宙と魂についての一三一の詩。

絵本 ジョン・レノンセンス
ジョン・レノン 片岡義男・加藤直訳 一四七〇円
音楽を変えた男ジョン・レノンが、ここにまたことばの世界をも一変させた! 暴力的なまでのことばあそびがつぎつぎと生みだした詩、散文、ショート・ショート。加えて余白せましとちりばめられた、奔放自在な自筆イラスト。現代のナンセンス詩人レノンが贈る、これは世にも愉しい新型絵本。(序文=ポール・マッカートニー)

沖縄は歌の島 ──ウチナー音楽の500年
藤田 正 二五二〇円
沖縄は歌にあふれた島である。古典音楽も島唄も新しい沖縄ポップスも、身近にある。そのウチナー音楽の素晴らしさを、様々な歌、人、エピソードを交えながら解き明かす音楽読み物。17世紀の歌姫・恩納なべ、戦前、沖縄の音楽のレーベルをつくった普久原朝喜、世界的なヒットとなった「花」の背景……。音楽を通して語られる芸能の島、沖縄のすべて。

沖縄の神さまから贈られた言葉
照屋林助 構成・藤田正 一六八〇円
沖縄では、三代経るとご先祖さまは神さまになる。神さまにもっとも近い島の年寄りたちの話は、学校嫌いのてるりん少年を大人に変えた。赤面症をなおすには。沖縄の独立について。豚は沖縄の最高神である。「負けた」歴史を知ること……。自分を育ててくれた文化の古層を追いながら、継がれるべき「生き方」を伝える。笑いと機知に満ちた、ウチナー式人生の書。

どうにもとまらない歌謡曲 ──七〇年代のジェンダー
舌津智之 一九九五円
1970年代、歌謡曲は若者の消費文化を先鋭的に反映するメディアに成長した。本書では、阿久悠、松本隆、阿木燿子らの作品を丹念に分析することで、歌詞に表れた理想の恋愛像や男女の理想像を明らかにし、それらが社会に果たした役割や功罪を論じていく。文学や社会学の領域を越え、70年代を俯瞰する文化論としても読むことができるダイナミックな試み。

ブルースの歴史
ポール・オリヴァー 米口胡訳  三三六〇円
ブルースは黒人の心の叫びだ。南部の綿農場から北部の都市のスラムまで、黒人たちのいるところにブルースがついてまわる。ラグタイム、ジャグ・バンド、R&Bなど、ブルースの様々の形態やロックへの影響、レッドベリー、ベッシー・スミスはじめ多数の音楽家の歩みをたどり、五百枚以上の写真を添えて語り尽くす決定版ブルース全書。

ジャニス ──ブルースに死す
デイヴィッド・ドルトン 田川律・板倉まり訳  二五四八円
ジャニスを忘れることはできない。からっぽの心をブルースに託し、不意に私たちの眼前で叫ぶように死んでしまったジャニスを。多数のインタヴュー、評論、写真、楽譜等によって、彼女の生涯と音楽をあますところなく再現する、決定版ジャニス・ジョプリンのすべて。

フェラ・クティ ──戦うアフロ・ビートの伝説
マビヌオリ・カヨデ・イドウ 鈴木ひろゆき訳  二六二五円
アフリカ音楽の最大の巨人、フェラ・クティ評伝の決定版。アフロ・ビートにのせて、アフリカの解放を歌い、ナイジェリア軍事政権に抗し、戦いつづけた民衆の大統領。元側近が内側から描く、フェラの真実と思想。「フェラの音楽の、精神的、政治的バックグラウンドを想像するには本書を読むことが不可欠だ」(MUSIC LIFE 石田昌隆氏評)



*表記の定価は2003年10月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。