「おじさん」的思考

内田樹 一九九五円
「父性」について語ればフェミニストに反発され、戦争責任について語れば右派・左派双方から攻撃され、おじさんの立場はムズカシイ。リベラルでありながら、イデオロギー的に硬直もせず、肩肘はらない柔軟な考え方・生き方はないものだろうか?「常識」が通用しない時代において、成熟したよき「おじさん」として生きるための必読知的参考書。

期間限定の思想 ──「おじさん」的思考2
内田樹 一八九〇円
よきおじさんとして生きるための必読知的参考書『「おじさん」的思考』に続いて贈る、おじさんエッセイ第2弾。成熟した大人である「ウチダ先生」が、ヴァーチャル女子大生を相手に、大人になるためのお説教を連発。現代思想の研究家であり、武道家であり、全身豆知識とも呼ばれる著者が、その薀蓄を傾けて熱く語る、日本社会への苦言・提言集。

定本映画術
A・ヒッチコック、F・トリュフォー 四二〇〇円
これが映画だ! 映画の巨匠が華麗なテクニックを大公開。サイレント時代の処女作から最後の作品まで、五二〇枚の写真を駆使して語りつくす。「まず読み物として興味津々」「技術面だけにととまらず、技術と主題、形式と内容とが不可分のものであることを、じつに説得的に語っているところに本書の真の価値がある」(朝日新聞評)

未来映画術「2001年宇宙の旅」
P・ビゾニー 四九三五円
キューブリック「2001年宇宙の旅」の製作過程は多くの謎に包まれていた。未使用カット、ポスター、絵コンテなど、現存する数少ない一次資料を発掘し、スタッフの丹念なインタビューをとおし、その謎を解くことに成功。メイキング・オブ・「2001年」の決定版。

ロードショーが150円だった頃
川本三郎 一九九五円
昭和三十年代、東京に豪華な劇場が続々と誕生し、最新のアメリカ映画が封切られた。大型スクリーンに踊るエリザベス・テーラーの肢体、リッキー・ネルソンの銃さばき……。ハリウッドが輝いていた頃のアメリカ映画を、当時のプログラムもまじえてもう一度味わう回想の映画館。

新教養主義宣言
山形浩生 一八九〇円
出口のみえない不況、会社はリストラの嵐、年金は先行き不明、学校は崩壊、ドン詰まりで打つ手なしの二ッポン。でもどうせそうなら、もっとアクロバチックでクレイジーな提案をしていこうよ。国家の民営化、選挙権の売買、消費税の連続的引き上げ等々、21世紀の日本社会へ向けた、一見暴論だけど実はまじめで巧妙な提案の数々。いま望まれる新しい知の集積がこれだ。

「心」と戦争
高橋哲哉 一四七〇円
この国では「戦争ができる国づくり」への動きが強まっている。しかし、いくら法律を完備しても戦争はできない。それをになう国民の「心」が求められている。教育基本法「改正」、道徳副教材『心のノート』の全小中学生への配布、有事法制など、平和憲法離れが加速するこの時代の根底にあるものを思想的に分析し、どのように生きるかを問う注目の書。

不安定だから強い 武術家・甲野善紀の世界
田中聡 一六八〇円
各界の注目を集める異色の武術家、甲野善紀師範は、最近では巨人軍の桑田選手復活のため、武術の指導した人物として知られる。リハビリにも応用され始めている基本的な技の仕組と、甲野師範の人生、そして身体で考えるとはどのようなことなのかなど、道場に通い続けて10年の著者がわかりやすく聞き出し解説していく。武術という枠をこえた人生指南の本でもある。

マゾッホとサド
ジル・ドゥルーズ 一九九五円
なぜ、マゾッホは復権されなければならないか。文学史上、そして精神分析学においても、不当に歪曲されてきた十九世紀オーストリアの異色作家マゾッホの宇宙がいま甦える。「サディスムーマゾヒスム」の惰性的な対比を緻密な論理でつき崩し、マゾッホ文学の独創性と優れた現代性を証す、七〇年代を担うフランスの思想家ドゥルーズの画期的な書。

エッセ・クリティック
ロラン・バルト 三五七〇円
芸術に永遠の本質などありえない。今日の社会においては文学が、流行が、衣服が、映画がひとしく意味設定能力をもつ体系として現れる。バルザック、ボードレールにはじまり、バタイユをへてロブ=グリエやフーコーにおよぶ芸術の未知の位相を、精緻な構造分析と活気ある文体を駆使して解明する魅惑の批評論集。

*表記の定価は2003年06月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。