二十代で青山に事務所を開き、コピーライターとして忙しい日々を過ごしていた向山さん。経済的には潤っていたが、余暇もなく、外食つづきの毎日だった。そんな生活に疑問を持ち、仕事を中断し、アジア各国へ長い旅に出たのが三十代の初めだった。
 その後、結婚・出産をしたあとも、夫や子供とともに、アジアへの旅をくり返している。そうした旅での経験が、ふだんの暮らしに大きく影響をあたえているという。
 タイの屋台で身につけた鍋・釜減らし法。本の虫ならではの書棚整理術。無駄を出さないおいしい食生活。マンションでもできる扉や壁を設けない広々した住空間の確保。日本特有の気候・風土に適した家事……。アジアへの旅から学び、日々の生活で培った、シンプルだけど健康的でちょっと贅沢な暮らし。
 毎日をポジティブに楽しくする秘訣を、イラストをまじえながらつづる。ちょっと懐かしくて新しい、気持ちのいい暮らしの提案。