嘘、秘密、沈黙。

アドリエンヌ・リッチ女性論 大島かおり訳 三〇一八円
女とは何か。女として生きるとはどういうことか。一人の女として、母として、詩人としての自らの体験を深く掘りさげて、母性神話について、異性愛について、女の教育と仕事についてラディカルに問う。つねにフェミニズムの原点にたちもどりつつその最前線を歩む、現代アメリカを代表する詩人の思考の軌跡を初紹介。

女から生まれる

アドリエンヌ・リッチ女性論 高橋茅香子訳 五〇四〇円
地球上の人間はすべて女から生まれる。そのことは女に何をもたらし、女から何を奪ったか。妊娠、出産、中絶、子育て、子をもつこともたないこと、母と息子、母と娘……。男中心の社会のなかで、産む性としての女がかかえこむあらゆる問題を検討し、「あたらしい古典」として、大きなインパクトをもって読みつがれる「母性論」の名著。

女泣き

北原みのり 一六八〇円
ピル解禁まであれだけ時間がかかった日本でバイアグラはあっという間に承認、これってなんか不公平じゃない? セックス、政治、社会問題、芸能・スポーツまで、身の回りの様々なトピックスを題材に、元気でパワフルなフェミニストが言いたい放題。オンナとオトコがより自由に生きていける社会にむけた痛快フェミニズムエッセイ。

男たちのED事情

豊田正義 一六八〇円
40〜70代の男性のうち約半数が悩んでいるとも言われるED(勃起障害)は、ペニスの病であると同時に「心の病」「関係性の病」でもある。男性問題の自助団体「メンズリブ東京」代表の著者が、EDに悩む男性たちの生の声に耳をかたむけ、専門医の意見もまじえながらEDの克服法をさぐるメンタル・ヘルスの手引き書。悩める男性とそのパートナー必読。

軟弱者の言い分

小谷野敦 一六八〇円
体が丈夫な奴なんか友達に持ちたくない! 軟弱者で何が悪い。『もてない男』で多くの男性に勇気を与えた著者が満を持して放つ、言いたい放題・痛快エッセイ集。自分さがしの胡散臭さ、いじめられっ子の怨み、ベストセラー小説に疑問を呈する、などなど。誰もが恐くて口にしなかったあんなことこんなこと、強者仕様の世の掟に物申す、軟弱ヒーローここに誕生。

「おじさん」的思考

内田樹 一九九五円
「父性」について語ればフェミニストに反発され、戦争責任について語れば右派・左派双方から攻撃され、おじさんの立場はムズカシイ。リベラルでありながら、イデオロギー的に硬直もせず、肩肘はらない柔軟な考え方・生き方はないものだろうか?「常識」が通用しない時代において、成熟したよき「おじさん」として生きるための必読知的参考書。

和田夏十の本

谷川俊太郎編 二五二〇円
『黒い十人の女』 や『炎上』など、夫・市川崑監督作品の脚本家として知られる和田夏十は、62歳の若さで惜しまれつつこの世を去った。脚本のほか、エッセイ、創作、詩、評論など、遺された多くのすぐれた作品を、詩人・谷川俊太郎がセレクトし、一冊に編みあげた。働く女性として、時代に先がけて生きた和田夏十の魅力を網羅した待望の作品集。

テレサ・テンが見た夢──華人歌星伝説

平野久美子  一八三五円
テレサ・テンは台湾軍人の娘として生れた。しかしその歌声は国境や政治体制を越え、全世界13億の華人(中国人)の心を慰めつづけた。彼女の最期の夢。それは全ての中国人の真の「祖国」である中国の姿だった。台湾、香港、大陸中国、東南アジア、欧米と多くの人々に取材し、現代中国情勢の内側を生きぬいた彼女を描く力作ノンフィクション。

マンゴー通り、ときどきさよなら

サンドラ・シスネロス くぼたのぞみ訳  一八九〇円
わたしの名はエスペランサ。スペイン語で「希望」のこと。マンゴー通りのボロッちい赤い家にすんでる……。この街で成功を夢見て、愛を求めて、人生につまずいて、今日も泣き、笑い、生きる人びとの物語を、多感な少女の眼であざやかに映し出す。いまアメリカでもっとも輝いている女性作家シスネロスの衝撃の第一短篇集。

サンアントニオの青い月

サンドラ・シスネロス くぼたのぞみ訳 二三一〇円
メキシコから来た花嫁。誘拐犯の子を身ごもった少女。妻のいるアメリカ人に恋する画家。伝説的英雄サパタを見まもる女──。希望と挫折のうずまく国境の町でくりひろげられる二十二の愛と哀しみの物語。ほとばしる言葉と力強い筆致。新しい時代のアメリカ文学の旗手としてシスネロスの評価をゆるぎないものとした傑作短篇集、第二弾!

*表記の定価は2002年10月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。