美食進化論

辻芳樹・木村結子 一六八〇円
「絶対的に美味しい料理とは何か。食はどのように進化していくのか」答えを求めて二人の専門家は旅に出た。独自の食文化を持つハンガリー、美食の王国フランス、新しい味に挑戦するスペイン、美食不毛の地アメリカ。辻芳樹の構築的なの食理論と木村結子の柔軟な舌で、食の最先端をつぶさに探り、新しい料理の可能性を模索する、刺激的あふれる食エッセイ。

リヨンの料理人 ポール・ボキューズ自伝

ポール・ボキューズ 須山泰秀訳 一九九五円
リヨンの三つ星レストラン「ポール・ボキューズ」のオーナーにして、世界的な料理の巨人として知られる著者が、自らの半生を綴る。旅籠屋の台所で育った少年時代の、うっとりするほどおいしい記憶から、料理人としての成功、そして肥満との闘い。おいしい食事をしながら健康でいられるための秘訣を、料理の現場からつきとめた、人生への愛にあふれた本。

ブルゴーニュの食卓から

M・F・K・フィッシャー 北代美和子訳  二五四八円
フランス東部ブルゴーニュ地方の古都ディジョンは、豊かな食材に恵まれた「美食の郷」とよばれている。のちに当代随一の食文学者と絶賛されたフィッシャーは、一九二九年から三年間、この地に滞在した。食べることへのつきない情熱と官能的な喜び。個性ゆたかな人びとによって織りなされる人間模様を薫り高く描きだした食エッセイの名品。

イタリア式 料理の知恵

アンジェロ・ペッレグリーニ 北代美和子訳 二六五〇円
おいしい料理をつくる秘訣とは──まちがいない基本知識、食べものへのつきない好奇心と想像力、そしてひとつまみのアイディア。それだけだ。料理の達人ペッレグリーニ先生が指南するシンプルにして豊かな食生活のためのイタリア式知恵と工夫。おすすめ料理のレシピを随所に織りこんだ実践的かつ味わい深い、究極の料理読本。

トウガラシの文化誌

アマール・ナージ 山本紀夫他訳 二九四〇円
なんと挑発的! 辛い。なのにやめられない。耐えるうちやがて快感に。人とトウガラシの、この滑稽な関係とは? 世界一辛い種。薬効。アンデスへ遡る起源。タバスコ裁判。覚醒作用…。世界の食卓を席捲する「第五の味覚」の謎を明かす。新しい食文化を探るトウガラシ大全。「目から鱗がばらばら落ちた。読む喜びに至福の日々」(椎名誠氏評)

ビゴさんのフランスパン物語

塚本有紀 一九九五円
神戸「ビゴの店」店主ビゴは、日本に本格的フランスパンを伝えたパンの神様だ。65年に来日以来、一途に本物を作り続けてきた。パンの味。職人の心。材料と道具。パン屋に生れた幼少期から14歳で入った修業時代、ドンクでの活躍、阪神大震災後の店の再建まで。命の糧としてのパンにこだわり、日本人の味覚と食卓を変えた職人の半生記。秘蔵レシピ付。

北の料理人──北海道の食材を探して 

貫田桂一 一九九五円
厨房を飛び出した札幌の若きシェフが、食の宝庫北海道を駆け巡り、その目と舌で選んだとびっきりの美味50品とこだわりの調味料6品を紹介。取材を通し農・漁業者の努力や情熱、苦労を知った著者は、北海道の食材のおいしさと、そのひたむきな思いを「一皿の料理」にして、多くの人に伝えたいと願っている。旬の素材を使った料理レシピ・宅配情報付き。

江戸前ずしの悦楽──「次郎よこはま店」の十二カ月

早川光 二五二〇円
「今日はどんな鮨ダネが揃っているのだろうか。今日のマグロはどんな味だろうか。毎回高まる期待で胸がいっぱいになる」数々の鮨屋を食べ歩いてきた著者が絶賛する「次郎よこはま店」に1年間取材し、今もっとも脂ののった鮨職人の仕事ぶりと共に江戸前鮨の奥深い魅力を伝える。巻頭には端正な握りが並ぶ月ごとの皿盛りを再現。

おいしい野菜

ジャン=マリー・ペルト 田村源二訳 二二四三円
かつてはイチゴほどの大きさだったトマト、古代エジプトで崇拝されたタマネギ、真黄色だったニンジン──たゆみない選抜と改良によって、いまの野菜がある。波乱にみちた野菜の歴史を描きつつ、見栄え優先で栄養のない野菜を大量生産するシステムに疑問を投げかける。「行動する植物学者」が野菜への愛をこめておくる「野菜学のすすめ」。

世界を変えた野菜読本──トマト、ジャガイモ、トウモロコシ、トウガラシ

シルヴィア・ジョンソン 金原瑞人訳 一九九五円
イタリア料理にトマト、ドイツ料理にジャガイモ、インド料理にトウガラシは欠かせない。しかしこれらの国の料理を代表する食材は、もともと自国になかった。五百年前のコロンブスの新大陸発見によって南北アメリカから伝わった野菜が、世界の料理と人々の暮しを大きく変えた。食卓を彩る身近かな野菜に秘められた豊かな物語を明かす楽しい文化誌。


*表記の定価は2002年8月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。