爆心地の芸術 |
椹木野衣 二九四〇円 |
日本の「現代美術」が急速に変貌している。「現代美術」をリセットする試みとして行われた企画展「日本ゼロ年」、村上隆の提唱する「スーパーフラット」、奈良美智ブーム、横浜トリエンナーレ、NYの同時多発テロなどの現象を受け、ゲーム、アニメ、格闘技などの世界を横断しつつ展開されるスリリングな美術評論。美術の爆心地とははたして何か? |
世の途中から隠されていること |
木下直之 三九九〇円 |
日清戦争のとき広島に建てられた凱旋碑は、そのまま平和塔となっている。女装姿のヤマトタケルのイメージは、実は明治につくられたものだ。私たちが当たり前のことだと思っていることの起源は案外新しい。記念碑、肖像写真、見世物など、歴史に埋もれた物を掘り起こし、日本人の美意識の変遷をたどる。美術からみたもう一つの明治の歴史。 |
20世紀はどのようにデザインされたか |
柏木博 一九九五円 |
20世紀のデザインがどのような理想を掲げ、今どのような問題が残されているのか。20世紀をリードしたアメリカのデザインとは? モダンデザインの先駆・バウハウスとは? 各国のデザインをはじめ、広告、戦争、サブカルチャーなど、20世紀の特徴的現象を掘り下げる。またパリのエッフェル塔など、現像物ごとにも振り返る。20世紀デザインの歴史の決定版。 |
20世紀をつくった日用品 |
柏木博 二四一五円 |
この100年はモノが主役だった。ファストフード、自動販売機、ポールペン、掃除機、エレベーター、永久機関、パソコン……。今世紀に入って、爆発的に普及したさまざまなモノたちの起源をたどれば、大量 生産、使い捨て、衛生観念、プライバシー、情報伝達など、20世紀文化の特徴が見えてくる。デザインから見る20世紀の日用品博物館。 |
全面自供! |
赤瀬川原平 聞き手 松田哲夫 二九八二円 |
赤瀬川原平の語り下ろしの自伝である。三十年にわたる友人の聞き手は松田哲夫。赤瀬川原平のラディカルな面が次々と暴かれていく。存在そのものがオブジェだった「ハイレッド・センター」時代からニセ千円札事件。路上観察での南伸坊や藤森照信らとの付き合い。『老人力』などの最近の活躍。大好きなカメラのこと……。学生時代の作品も含め40点ほどの作品も掲載。赤瀬川原平のすべてがわかります。 |
ポラエヴァシー |
荒木経惟写真、飯沢耕太郎編 二四一五円 |
女に猫に焼肉に枯れた花…。オモチャ箱をひっくりかえしたようなオールカラー666点もの写真はすべて、アラーキーの目が見て指が触れた現実の生きた標本なのだ。限りなく未完成で生々しいポラロイドの特性を存分に発揮し、愛おしい日々の瞬間を真四角なフレームに定着させた初の本格的ポラロイド写真集。街を口説き女を口説くアラーキーの日常。 |
哲学者クロサキの写真論 |
黒崎政男 一九九五円 |
デジタルカメラの出現で、撮った画像データをいかようにも加工できるとすると、決定的瞬間を切り取るという写真本来の意義はどのように変わっていくのか? 技術の進歩に伴い変化する人間の美意識に迫り、まったく新しい写真論を構築する。クラシックカメラからデジカメまで写真の歴史を縦横無尽に駆け抜ける哲学者の勇壮な試み。 |
マンガの力 |
夏目房之介 一六八〇円 |
手塚治虫『ブッダ』、梶原一騎・つのだじろう『空手バカ一代』、水木しげる『ゲゲゲの鬼太郎』、山岸凉子『日出処の天子』など、戦後マンガの黄金期における名作群はなぜ面白いのか? その面白さの秘密を「マンガ表現論」の手法であざやかに解析。昔読んだあの名作を再度読み返したくなること請け合いの、夏目房之介流マンガの読みかた指南。 |
漫画の時間 |
いしかわじゅん 二一〇〇円 |
漫画はこう読め! 描線・コマ割りのテクニック、センスと工夫、約束事……。現役漫画家が知られざる漫画のツボを徹底的に指南する。さらに、あらゆるジャンルを網羅して必読作品を百本推薦する。「あらゆるジャンルを含めて本年最高の批評集」(毎日新聞)「諸君、畏れよ」(週刊文春)など各紙誌大絶賛の傑作マンガ評論! |
インテリアと日本人 |
内田繁 二一〇〇円 |
畳の部屋はちゃぶ台ひとつでダイニングに、ふとんを敷けば寝室に。障子や襖は気配まで遮断しないやさしい仕切り――いま、日本の伝統的身体・空間感覚がインテリアデザインに生かされ、世界で高く評価されている。わが国を代表するインテリア・デザイナーが、創作の実際に則して〈日本的空間とインテリア〉の特質を解きあかした本。 |