1 「入院した。入籍する」 13

予期せぬ告知
戦線離脱
二日酔いのまま入院
タマを取る
「結婚しよう」
「神」を代弁する医者
家族を不幸にする悲しみ
「おめでとう。お大事に」
肺転移
「いい夫婦」の日

2 死の何がそんなに怖いのか 53

「残念ながら進行がんです」
あくまで社会復帰を目指します
つかの間の新婚生活
精子の凍結保存
嘔吐の地獄
心にしみる投書欄
くりくりアタマ
不気味な骨髄抑制
医療者との人間関係
抗がん剤が効かない
死の予感
料理とカラオケ
健康食品にすがる
どん底の正月
電子メールが運ぶ勇気
死の何が恐ろしいか
大部屋でつのるイライラ
薬が効きはじめた

3 「峠」と言われた夜 113

超大量化学療法
医師と患者
治療中断の不安
カーテン揺れて、妻の笑顔
長野五輪に熱中
次の山の向こうは
弱気と空しさ
無菌室の孤独
三倍量の抗がん剤
四一度二分
「絶対死なない」確信
鬱の嵐
仮定の話はもういい
僕は新しい人生に踏み出した

4 影あって光きわだつ 161

復帰
一年遅れの結婚式
がんの完治とは
再発
医療ミスと「人を診る精神」
しぶといがん細胞
右肺に影
千年前にも人は生きていた
子どもに死を教えること
二度目の再発
手書きの日記
自分との対話
二十代のがん患者
闘病を新聞に書く


二人で紡ぐ物語 高橋美佐子 208

感謝のことば――あとがきにかえて 218