先の見えない不況にあえぎ、さらにグローバル化や情報技術化という新しいパラダイムのなか、多くの経営者・ビジネスマンが、突破口を模索している。
 次の時代をどのように切り開いたらいいのか? そのヒントは、意外にも、古典のなかにある。
たとえば、荻生徂徠のことば。
「人の長所を初めより知らんと望むべからず。人は用ひて初めて長所を知らるるものなり」
 これと同じことを『経営者の条件』の著書で知られるピーター・F・ドラッカーも言っている。ビジネスマンの条件は「何ができるかということであり、どんな仕事ができないかなどは問題でない」と。つまり、まずは自分の強みをのばす方法を探すこと。
 また「人材は必ず欠点あり。欠点なきは人材となすに足らず」なので、部下にも完全さを求めてはいけないと。
 情報に流され新しさに目を向ける前に、まず当たり前のことができているのかどうか。
 安藤昌益、本居宣長らの日本の先人から、ギリシャ神話、シートン、ガリバーなど、世界の古典まで、古今東西の知恵のなかから、ビジネスや人間関係のヒントを盗め。しかも、これを読めば、格段に古典にも強くなる。
 混迷の時代を生き抜くための必読の実践的古典ガイドブック。