ロンドンひとり暮らし術

岩野礼子 二三四五円
ひとりで暮らし、ひとりで学び、ひとりで楽しむためには、いまロンドンがいちばん面白い。おいしい食べ物の探しかた。コンサートや庭園めぐりなどお金のかからない楽しみかた。たんさんの民族が集まるこの街での友情術・恋愛術。日本を離れて異文化のもと、ほんとうの自分自身に出会うための、新しい発見にみちたロンドン生活案内です。

ふだん着のミラノ案内

田中ちひろ  二三四五円
華麗なファッション、絢爛たるスカラ座のオペラ、斬新なデザインで世界の注目を集めるミラノ。一人の女性が、この街で暮らしはじめて5年。彼女を引きつけてやまない魅力とは。住宅事情、仕事、料理、恋愛、そして移民や南北の問題まで。華やかで刺激的なミラノの素顔と、したたかでエネルギッシュなミラノっ子の内面をいきいきと描きだす。

「アミーゴ」とつき合う法 ──ふだん着のスペイン語

野々山真輝帆 一九九五円
スペインを知る鍵は、日常よく使われる言葉のなかにある。何気なく耳にした言葉を手がかりに、スペイン流人生の真骨頂を探りあてる、書き下ろしエッセイ51篇。カルチャーショックをテーマにした愉快な読み物として楽しむのも良し、スペイン語学習の副読本として役立てるのも良し。『スペイン辛口案内』の著者による楽しい本。

解説屋稼業

鹿島茂 一八九〇円
フランス文学者にして稀代の愛書家、読書家、エッセイストとして知られる氏の初の「解説」集。人は文庫本を手にしたとき、巻末の「解説」から目を通すことが多い。原作を生かすも殺すも「解説」次第。だから「解説」書きは真剣勝負。きっと原作も読みたくなる名「解説」36本に「解説屋稼業」の道を説くエッセイを付す。秀逸な読書ガイドでもある一冊。

ベンヤミンの黒い鞄 ──亡命の記録

リーザ・フィトコ 野村美紀子訳  三九七五円
ピレネーを越えれば自由がある……。第二次大戦下、ナチスから逃がれる亡命者の中にW・ベンヤミンの姿があった。不幸な結末を迎えた彼の亡命の際、山越えの案内をした一人のユダヤ人女性が、自らの亡命の途上で出会った様々な場面を鮮明に回想する。H・アーレントらとの収容所脱走など冒険小説さながらの日々。歴史の空白をうめる記録。

ヨーロッパ半島

エンツェンスベルガー 石黒英男他訳 定価四八九三円
統一ヨーロッパなど幻想にすぎない。スウェーデン、ポーランド、ハンガリアなど七つの国を歩き、ヨーロッパの生きのびる道を探る。「ヨーロッパは、いまドラマである。西独の詩人にして批評家、才気煥発なエンツェンスベルガーが『願望のヨーロッパ』を探るこの大規模なルポルタージュは、刺激的な言辞で一杯だ」(日本経済新聞)

ドイツの人びと

W・ベンヤミン 丘沢静也訳 一九三七円
ゲーテやグリム兄弟の手紙、カントやニーチェに宛てられた手紙など、十八世紀末から十九世紀末までの百年間におよぶ有名無名のドイツの人々の手紙25通を公開、その一通ごとに極めてユニークな読み方を付した、ベンヤミンの知られざる名著。ナチスの手によって地下にもぐったドイツ精神の相貌を鋭く掘りおこす。

ハンナ・アーレント伝

エリザベス・ヤング=ブルーエル著
荒川幾男/原一子/本間直子/宮内寿子訳  六九三〇円
革命と戦争、全体主義が吹き荒れた時代のなかで、公共性と人間の自由を問いつづけた政治哲学者ハンナ・アーレント(1960-75)。未発表を含む膨大な資料、可能なかぎりの関係者へのインタヴューをもとに、アーレントの全体像に迫る決定版評伝。ハイデッガー、ヤスパース、ブレヒト、ベンヤミン、ショーレム、ブロッホなど著名な人物が登場し、20世紀の迫真のドラマが展開する。「彼女の著作を読むよりもその思想がわかる」と絶賛された待望の翻訳。

三文オペラに恋して

エレーヌ・ファインスタイン 池田香代子訳 二四一五円
1920年代、ナチス台頭前夜のベルリン。キャバレーのウェイトレス、フリーダは、詩人・劇作家のブレヒトに出会う。女は身体からわき上がる思いをステージで歌い、男は腐敗する社会への怒りを演劇にたくした。モスクワ、ニューヨーク、東ベルリン……戦争と政治の嵐が吹き荒れた時代、ブレヒトとかかわり生きた女性の生涯を描くモデル小説。

*表記の定価は2002年4月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。