『書物史のために』目次

1 「声の文化」から「文字の文化」へ

中世の読みをめぐる対話
写本文化−もうひとつのインターネット
トリスタンの手紙はいかにして読まれたか
恩赦嘆願のバラード

2 文豪たちの出版ビジネス戦争

「雲の王者」あるいは市場の作家たち
猫は袋にいれたまま売れ
悪しき天使としての「貸本屋」

3 「読書」はどこへ行く?

屋根裏部屋で本を注文する
パリ電脳図書館通り
手紙と著作権
読書という手触り
輪郭の曖昧なテクスト
貸本屋のシモーヌ
スコラ時代への逆行?

4 書物史研究のために

ヨーロッパにおける書物史研究
ロジェ・シャルチエを読む方法
印刷工房という小宇宙
音読と黙読 読む技術の変容
作者の出現
コピーライトという概念
海賊版と地下出版
印税というシステム

あとがき