根をもつこと、翼をもつこと 
田口ランディ 一四七〇円
多発する幼児虐待事件、成人式で暴れる青年たち、8月6日の広島で体験したこと、いまも地雷が埋まるカンボジアの現実……。いま生きていくのは、キツくてたいへんなことだけれど、でも私たちには想像力という魂の翼がある。『できればムカつかずに生きたい』で第1回婦人公論文芸賞を受賞した作者による、待望のエッセイ集、第4弾!

もう消費すら快楽じゃない彼女へ

田口ランディ 一六八〇円
池袋路上通り魔事件、TOSHIの洗脳事件、酒鬼薔薇聖斗事件、林真須美事件、野村沙知代問題、オウムなど、世の中を騒がせたさまざまな事件/社会現象を通して、あやうく微妙なバランスの上に成り立つ日常生活の、その裏にひそむ静かなドラマを浮かび上がらせるエッセイ集。刹那の時代に生きる人々の、哀しくユーモラスで愛にあふれた現実を描く。

できればムカつかずに生きたい
田口ランディ 一四七〇円
疾風怒濤の半生を送ってきた田口ランディは、何について悩み、考え生きてきたか。ひきこもりの末亡くなった兄のこと、大人に絶望していた17歳の頃について、犯罪被害者たちは恨みつらみをどう晴らせばよいか、プチ家出をする少女たちの心情とは……事件、心の病、家族間・世代間の軋轢などを題材に、ケタ違いの説得力でせまる人生指南コラム集。

生きちゃってるし、死なないし
今一生 一六八〇円
いま、10代〜20代の若者の間で顕著な広がりをみせている自傷癖。「生きている実感が持てない」などの誘因で手首を切る彼らの心情は、はたしてどのようなものなのか。自殺未遂から自傷癖まで、数多くの「死にたがる人々」「自分を愛せない人」との対話を重ねてきた著者が、出口の見えない自傷の世界からの脱出口をさぐるルポルタージュ。

癒える力

竹内敏晴 一五七五円
私たちの「からだ」はみずから癒える力をひめている。閉じこめられた「からだ」を目覚めさせ、新しい自分を見いだすには、どうすればよいか? からだの語ることばに耳を澄まし、人と人との響きあう関係をひらく道をさぐる。長年にわたる「からだとことばのレッスン」の現場での経験と洞察をもとに書かれた、いま孤立に苦しむひとにおくる本。

〈サックス・コレクション〉 手話の世界へ
オリバー・サックス 佐野正信訳 二一四一円
音声言語にまさるともおとらぬ豊かな表現力をもつ「手話」。手話が禁じられた時代から今日まで、ろう者の歴史を辿りつつ人間の脳の驚くべき潜在力を明らかにする。人間のコミュニケーションに新たな可能性をひらくこの言語を通して、ろう者の文化に光をあて、言葉とは何か、人間とは何かを新しい視点で捉えなおす優れたメディカルエッセイ。

〈サックス・コレクション〉 妻を帽子とまちがえた男
オリバー・サックス 高見幸郎・金沢泰子訳 二九五七円
人間への信頼をとりもどすために。映画『レナードの朝』の原作者、脳神経科医サックス博士がつづる24の感動の物語。脳神経に障害をもち、不思議な症状があらわれる患者たち一人一人の豊かな世界にふみこんだ、人間の心と体への深い洞察にみちた傑作メディカル・エッセイ。「科学的な物語が、同時に感動的だとは驚くべきことだ」(読売新聞評)

思想する「からだ」
竹内敏晴 一八九〇円 
「私」は「からだ」としてここに在り、世界に棲む。「からだ」として他者に向かい合って立つ(本書より)。思想する「からだ」──それは思想への境界線に立ち耳を澄ませている「からだ」である。 人と人が出会い、じかに触れあい、コミュニケーションすること、人間が人間であることの源を探求してきた著者の、この十年の思索と実践のすべて。

強迫性障害からの脱出
リー・ベアー 越野好文・五十嵐透子・中谷英夫訳 二三一〇円
手を洗わずにはいられない。確認せずにはいられない。物をどうしても捨てられない。思考や行動をコントロールできない病、強迫性障害。この病に最も効果があるといわれる行動療法の第一人者による、自分の家で自分で治すための最新・実践テキスト。薬との併用について実際の問題点などをQ&A方式で回答。深刻に悩む多くの人々の福音になる本。

雨のち晴子──水頭症の子と父のものがたり
山下泰司  一八九〇円
生まれてきた子どもは水頭症だった。世界一周旅行にも出かけていたお気楽フリーランス夫婦の生活が、“ハルパン”が生まれてから一変。はじめて生まれてきた子どもに障害があった時、親は何に不安を感じ、どう行動するのか。未知のことがらに対して持ち前のバイタリティで立ち向かう、普通の家族の普通じゃない日常を綴る「子育て」エッセイ。

*表記の定価は2002年1月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。