解説屋稼業
鹿島茂 一八九〇円
フランス文学者にして稀代の愛書家、読書家、エッセイストとして知られる氏の初の「解説」集。人は文庫本を手にしたとき、巻末の「解説」から目を通すことが多い。原作を生かすも殺すも「解説」次第。だから「解説」書きは真剣勝負。きっと原作も読みたくなる名「解説」36本に「解説屋稼業」の道を説くエッセイを付す。秀逸な読書ガイドでもある一冊。

ロードショーが150円だった頃
川本三郎 一九九五円
昭和三十年代、東京に豪華な劇場が続々と誕生し、最新のアメリカ映画が封切られた。大型スクリーンに踊るエリザベス・テーラーの肢体、リッキー・ネルソンの銃さばき……。ハリウッドが輝いていた頃のアメリカ映画を、当時のプログラムもまじえてもう一度味わう回想の映画館。

内田魯庵山脈──〈失われた日本人〉発掘 
山口昌男 六九三〇円
一度も流行児にはならなかったけれど、当代きっての文人だった内田魯庵(明治元〜昭和4)。学校などの縦型組織ではない、趣味や遊びに根ざす市井の自由なネットワークに近代日本の諸学(人類学・考古学・民俗学・美術史…)は芽吹き、魯庵はその象徴的存在だった。今では消えてしまった知の風景と粋な日本人達を壮大な規模で掘り起こす歴史人類学の達成。

投書狂グレアム・グリーン
定価三五七〇円
20世紀英国を代表する作家グレアム・グリーンは、つねに時代に物申す「投書の人」 だった。ベトナム戦争やキューバ革命。猥雑表現や印税・誤植など出版にまつわる話。死ぬ権利や避妊について。天気予報・郵便への不満。ペットについて ……。世界情勢から日常茶飯まで、45年にわたる新聞・雑誌への辛辣にしてユーモアあふれる投書を集成。投書というジャーナリズムによるもう一つの20世紀の証言。

建築探偵、本を伐る
藤森照信 二七三〇円
人は誰でも読書の楽しみを持っている。ところが読書関係の本といえば、文学や哲学関係者によるものが多い。なぜだ! そこにストップをかけるのが藤森先生である。建築史家であり、建築探偵家であり、路上観察家であり、このところは赤瀬川原平家のニラハウスを建てた建築家だ。同時代を歩く建築家は、どんな本をどう読んできたのだろう。それが初めて明らかになる。こう御期待。

古くさいぞ私は
坪内祐三 二七三〇円
気鋭な評論家は、読書する日々である。趣味ではない。研究とも縁遠い。そんな生活を続けていると、書物の持っているアウラを感じ取り、本の魅力について話し合える人を嗅ぎわける嗅覚も身についてくるのだ。そこから発せられた読書と本に刊するエッセイ・書評と魅力あふれた楽しい一冊である。もちろん神保町との付き合い方もある。

ストリートワイズ
坪内祐三  二四一五円
街をひとつの大きな学習の場として、さ迷い歩いて行く。時に自分を見失いそうになりながら、身につけた知恵や知識。それが、ストリートワイズだ。福田恆存との出会い。丸山眞男の死で思ったこと。同世代の原辰徳の引退。大好きだった力道山のこと。それに真夏の読書……。街を歩き、そこで発見した新しい学問がここにある。

解説屋稼業
鹿島茂 一八九〇円
フランス文学者にして稀代の愛書家、読書家、エッセイストとして知られる氏の初の「解説」集。人は文庫本を手にしたとき、巻末の「解説」から目を通すことが多い。原作を生かすも殺すも「解説」次第。だから「解説」書きは真剣勝負。きっと原作も読みたくなる名「解説」36本に「解説屋稼業」の道を説くエッセイを付す。秀逸な読書ガイドでもある一冊。

建築探偵、本を伐る
藤森照信 二七三〇円
人は誰でも読書の楽しみを持っている。ところが読書関係の本といえば、文学や哲学関係者によるものが多い。なぜだ! そこにストップをかけるのが藤森先生である。建築史家であり、建築探偵家であり、路上観察家であり、このところは赤瀬川原平家のニラハウスを建てた建築家だ。同時代を歩く建築家は、どんな本をどう読んできたのだろう。それが初めて明らかになる。こう御期待。

文庫本を狙え!
坪内祐三 一九九五円
『週刊文春』で好評連載中のコラム「文庫本を狙え!」が、ついに一冊になってお目見えする。文庫本の山の中、文庫本という雑踏の中を散歩するように、著者は毎週一冊の文庫を狙って歩いている。いまも。武田百合子、村上春樹、団鬼六、ベンヤミン、勝新太郎、ミラン・クンデラ、竹中労、江藤淳、殿山泰司、中道義道、小林信彦……154の文庫本が乱舞する。手にすると、もう眠ることは出来ない。

古本屋 月の輪書林

高橋徹  一九九五円
消えた人、消された人、忘れさられた人。本が人であるなら、古い本から一人でも魅力ある人物を見つけ出し再評価したい。月の輪書林の古書目録「美的浮浪者・竹中労」には一万冊を超える古本が並び、世の本好きをうならせた。古本市場での手に汗にぎる対決、目録作りの醍醐味、どうしたら古本屋になれるのか……。本が乱舞し人が踊りだす奮闘記。

一人が三人──吾輩は目黒考二・藤代三郎・北上次郎である
目黒考二 一八九〇円
雑誌『本の雑誌』発行人は三つの顔を持っている。目黒考ニに北上次郎、そして藤代三郎。この“三人”が一冊になったのだ。目黒篇では、亡き父の横顔や姪の結婚話など心温まる物語が綴られる。藤代篇は、大井競馬場を皮切りに宮島競艇塲、さらにはロンドン競馬場訪問記が並んでいる。そして、おなじみ北上篇。90年代後半のお勧めミステリーの紹介だ。目黒ワンダーランドにようこそ!

実用書の食べ方 

岸本葉子 一六八〇円
料理本、冠婚葬祭などのマナー集、こころの問題、ビジネス書など、実用書の世界はじつに奥が深い。エッセイスト、書評者として活躍する岸本葉子さんが、さまざまな実用書を試した、悪戦苦闘の日々をつづる体験エッセイ。実用書の効能をとくとともに、現代人の悩みやコンプレックス、欲望を明らかにする。

*表記の定価は2001年12
月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。