三重県四日市市の田んぼの中に、子どもの本専門店「メリーゴーランド」を開いて二十五年。
 子どもはどう変わったか?本は面白くなったのか? 売れるようになったか? 子どもを取り巻く環境が大きく変化するなか、店主・増田さんは、子どもと一緒に本を読みながらエネルギッシュに活動の場と人の輪を広げてきた。
 作家の養成ワークショップ「絵本塾」「童話塾」や絵画造形教室「遊美術(あそびじゅつ)」、子どもと落語を聞く「子ども寄席」や自分の町を流れる川を探険する「川のぼりハイキング」……従来の「本屋さん」の枠に囚われない自由な発想は、おとなも巻き込んで、いまいるここをワクワクする場所に変えていく。
 思わず読みたくなるような本の勧め方。娘からの励ましの手紙にポロリと涙。したたかで心優しい店主の感動のエピソードも満載。
 「子どものころ、メリーゴーランドの木馬が回って、父親の姿が見えなくなると、さみしかった。そんな気持ちを切り替えてくれる、楽しい本との出会いの場をつくりたい」
 子どもたちの未来を乗せ、きょうも元気に回りつづけるメリーゴーランドの、わくわく本屋術! 「遊び心と知恵に満ちた、私の大好きな本屋さんである」と河合隼雄氏(臨床心理学者)も絶賛。おすすめ・ブックリスト付。
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『子どもの本屋、全力投球!』
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