| ベスト版・ひとつのポケットから出た話 |
| カレル・チャペック 栗栖継訳 一八九○円 |
| こんなに愉快なミステリーがあったとは！ かけだし刑事メイズリークを悩ます難題とは 。青い菊の花はどこに？ 雪道から消えた不思議な足跡は？ 妻を疑う男のもとに届 いた謎の手紙は？ 人の心のゆらめきを、愛情あふれる絶妙のユーモアでつづる、珠玉の ミステリー２４篇。チェコの才人作家のおかしなおかしな刑事物語。 |
| ベスト版・ たんぽぽのお酒 |
| レイ・ブラッドベリ 北山克彦訳 一八九〇円 |
| アメリカはイリノイ州グリーンタウン。輝く夏の陽のなかを、かもしかのように走る少年ダグラス。夏のはじめに仕込んだタンポポのお酒一壜一壜にこめられた、愛と孤独と死と生長の物語。ＳＦ文学の名手ブラッドベリが、少年のファンタジーの世界を、閃くイメージの連なりのなかに結晶させた傑作。 |
| ベスト版・人間喜劇 |
| ウィリアム・サロイヤン 小島信夫訳 一八九〇円 |
| 14歳の少年ホーマーは、貧しい一家を背負って働く、イサカの町の電報配達。しかし、少年の行くところにはいつも悲しみの渦がわきおこる。彼は戦死の通達電報を配達する係なのだ……。多感な少年の「生」と「死」に彩られた日々をやさしくも逞しく描く傑作小説。 |
| ロバートは歴史の天使 |
| Ｈ・Ｍ・エンツェンスベルガー 丘沢静也訳 二三一〇円 |
| 14歳の少年ロバートは、ある夜テレビを見ながら目をこすると、突然見知らぬ時代へタイムスリップ。電卓、ポラロイド写真、おもちゃのポルシェ……20世紀仕様の七つ道具をポケットに、400年の歳月をさかのぼる不思議な旅がはじまる。危機一髪のところで難をのがれるサバイバル大冒険。『数の悪魔』の作家が贈る息をつがせぬ歴史ファンタジー。 |
| 闇の中で |
| シェイマス・ディーン 横山貞子訳 二五二〇円 |
| 対立と憎しみ渦巻く北アイルランドの小さな町。父の沈黙、心を閉ざす母。行方知れずの伯父をめぐる、決して口にしてはならない家族の秘密とは？ 恐怖と魅惑に満ちた闇の中で繊細な少年の心に刻まれる愛と孤独。アイルランドの豊かな伝説や妖精譚を織りこみ、少年の日のみずみずしい記憶を描いた詩情あふれる成長物語。ガーディアン紙小説賞受賞。 |
| マーロウ最後の事件 |
| レイモンド・チャンドラー 稲葉明雄訳 一七三三円 |
| 送られてきた箱のなかには、削りたての鉛筆が一本──いわずと知れた死の宣告だ。快調なすべり出しから、意外なトリックの明かされる結末まで、ハードボイルドのエッセンスだけで出来ているような「マーロウ最後の事件」。原作に惚れぬいた訳者が、チャンドラーの人の作品を論じた長文の解説を付し、丹精こめた訳文でおくる、決定版傑作集。 |
| さらばニューヨーク |
| ウイリアム・アイリッシュ 稲葉明雄訳 一八三五円 |
| 懐かしい「セントルイス・ブルース」のメロディーを口ずさむながら、年老いた盲目の母の許へ帰ってきた息子は、おたずね者の強盗の仲間なのか？?憂愁派推理作家アイリッシュがムードたっぷりに描きあげるブルーな世界。おなじみサスペンス小説から怪奇ファンタジー、珍しいパロディまで、ベストを撰りずぐって贈る、決定版短編集。 |
| 妻は二度死ぬ |
| ジョルジュ・シムノン 中井多津夫訳 二一四一円 |
| パリ有数の宝石デザイナー、セルラン。彼の妻がある日、行くはずのない街の通りで、トラックにひかれて死んだ。なぜ彼女は、その日、その場所に出かけたのか。事故現場をたずねたセルランは、やがて、思いもかけない妻の秘密に行きあたるーー。フランス・ミステリー之巨匠シムノンノ最後の傑作ロマン。 |
| 名探偵ポアロの華麗なる生涯 |
| アン・ハート 深町真理子訳 三三六○円 |
| アガサ・クリスティーが生んだ２０世紀最大の名探偵、エルキュール・ポアロ。犯罪捜査という芸を追求し、あまたの事件を解決したこの男は、いったいどんな人物だったのか？「ポアロ物の主要作品をとおして、その生涯の軌跡をたどり、その探偵術の特徴を鮮やかに分析」（朝日新聞評）。ミステリー研究の白眉。 |
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ＫＧＢの世界都市ガイド |
| 小川政邦訳 定価二九八二円 |
| ソ連時代のKGB（国家保安委員会）の元諜報部員たちが実名で描く世界の都市ガイド。ロンドン、パリ、東京、ニューヨーク、カイロ……スパイ独自の視点から見た都市の裏側。名所案内、ミステリー、回想録、冷戦時代の秘話などが渾然一体となった前代未聞の証言だ。栄光と悲哀、プライドと後悔が交錯する日々。でもスパイたるもの、 国や体制が変わっても変わらないのは「酒と女と秘密」好き？ |