これは「骨董」ではない
尾久彰三 三〇四五円
高価だから古いから、いいのではない。なぜか無性に魅かれるモノがある。李朝の屏風絵、東北の浄法寺塗、イギリスのつり棚、古代メソポタミアの金工品、アフリカのビーズ……。日本のモノも世界のモノも、好きだから見てきた。集めてきた。モノがもつ来歴や不思議な縁を語り、美の在処をさぐる。モノとの格闘をつづる古民芸蒐集記。

愉快な骨董

尾久彰三 三〇四五円
心を澄まして向き合えば、どんなものにも美は宿る。丹波の徳利、備前の壷、李朝の竹筒、燭台、染め布、そしてだれもかえりみないガラクタまで……。老獪な骨董屋との丁々発止、掘り出し物の悦び、時代考証の秘かなスリル。家族の不評をかおうとも、骨董だけはやめられない。悲喜こもごもの古民芸蒐集やりくり日記。

洋食器を楽しむ本
今井秀紀 二四一五円
コーヒーカップ、ティーポット、洋皿、サラダ・ボウル……。いつも使っているのに意外と洋食器のことは知られていない。ちょっとした知識を持つだけで、洋食器を見る眼が大きくかわり、何倍も楽しくなる。磁器の種類、製造法、組み合わせから、名窯ストーリー、人気アイテム紹介まで。魅力のすべてを網羅した、日本人のための洋食器案内。

美しい日本の道具たち
高森寛子 一八九〇円
鉄瓶、お櫃、漆器、ざる、紬、櫛など、いまではあまり目にしなくなった昔ながらの道具たち。もう一度見直して新しい使い方を提案する生活エッセイです。モノづくりする職人の仕事や産地の話、手入れの仕方や、家電機器との相性、現代のマンション暮らしでの活かし方など、モノたちの背景と、道具からひろがる美しい暮らし方をつづります。

アジアの美味しい道具たち
平松洋子 一九三七円
あぁなんておいしい、と舌鼓を打てば、台所には必ず、その「おいしさの理由」を解き明かす「道具」の姿があるのです。ベトナムの朝を彩るコーヒーフィルターから、ココナッツ殻のしゃもじ、雲南の秘具・汽鍋まで、台所道具にこめられた49の美味しい物語。アジアの暮らしの風景から豊穣な食文化の源泉をさぐりあてる、力作書き下ろし。

週末陶芸のすすめ
林寧彦 二二〇五円
教室選びのコツ。自宅アトリエづくりに必要な道具と予算。土練り、ロクロ、焼成の基本。自分の窯をもつときの注意。絵付けの工夫。釉薬の調合のポイント……。陶芸教室の門を叩いた日から、のめり込み、日本伝統工芸展に入選するまでの、楽しいながらもきびしい、仕事と陶芸の両立の六年間をつづる「サラリーマンもうひとつの人生」指南。

器(うつわ)・魯山人おじさんに学んだこと
黒田草臣 一八九〇円
黒田陶苑は、個性的な器揃えの店として知られている。陶器屋として、親子二代にわたって、様々な作家と仕事をしてきた。とくに魯山人からは、料理を彩る器の大切さを学んだ。たくさんのエピソードを交え、お父さんの時代と自分の経験を語りながら、「用の美」をみたす、焼きものについて書き尽くす。陶器屋が見た日本の近代焼きもの史でもある。

型録・ちょっと昔の生活雑貨
林丈二 一八九〇円
明治の初期にはじまった通信販売。当時のカタログには、鉛筆、魔法瓶、料理ストーブ、帽子掛、お丸、ハンモック……ありとあらゆる暮らしの道具が掲載されている。300点もの貴重な図版とエッセイで丹念に掘り起こす、衣・食・住の道具が語る日本人の生活史。一歩でも西洋人に近づきたかった、ちょっと昔の日本人の暮らしが見えてくる。

明治がらくた博覧会
林丈二 一九九五円
手帳やペン先から、遊戯盤、電信柱、錠前、病用具、バケツ、沓刷、ブランコ、はたまたビリケンやキューピーまで……。一見何のへんてつもない「がらくたの集まり」も、路上観察家・林丈二の眼をとおして見れば「宝の山」にはやがわり。200点以上の貴重な図版とユニークなエッセイで、日本人の生活を垣間みる、見ても読んでも楽しい一冊。

すぐそこの遠い場所
クラフト・エヴィング商會 一八九〇円
「この事典はね。見るたびに中身が変わってゆくのだよ」不思議な場所アゾットの永遠に未完の事典。遊星オペラ劇場、星屑膏薬、雲母でできた本、忘却事象閲覧塔……。アゾットには、謂れも始まりもわからないたくさんの事や物がつまっている。これらを写真や図版を使って紹介しながら、ノスタルジックな世界へと誘う精巧なファンタジー。


*表記の定価は2001年6
月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。