狂言じゃ、狂言じゃ!
茂山千之丞 一八九〇円
狂言は古典じゃない「今」の演劇だ! 狂言界の異端児が放つ抱腹絶倒の狂言エッセイ。知ったかぶりで大嘘つき、自慢したがりで女好き、すぐそばにいそうな登場人物が繰り出すお話の数々を、自らの舞台術・演技術を通して面白おかしく解説。通も初心者も必携。

ドラマの中の人間

竹内敏晴 二五二〇円
ドラマを読むことは人間の生き方を体験することだ。ソフォクレス『アンティゴネー』、チェーホフ『三人姉妹』、イプセン『人形の家』、木下順二『夕鶴』、そしてブレヒト『セチュアンの善人』。それぞれの時代を代表する演劇史上屈指の名作を、名演出家竹内敏晴とともに読みとく。ナマの舞台をまのあたりにしているような面白さにみちた本。

歌う演劇旅行
斎藤晴彦 一八九〇円
さあ、ごいっしょに! 斎藤晴彦の行くところ、いつも歌あり芝居あり。少年時代、疎開先であった旅まわりの役者の思い出。みずから所属する劇団黒テントの活動。ミュージカル『レ・ミゼラブル』の魅力。ナット・アダレイや三木鶏郎によせる尊敬の念。舞台のたのしみを表から裏から自在に綴る、痛快無比にして出たとこ勝負のエッセイ集。

芭蕉はどんな旅をしたのか
金森敦子 四八三〇円
芭蕉と曽良は『奥の細道』を本当はどのように旅したのか。歩いた距離。食事やお金のこと。奥州の街道や宿場、川、人々の暮らしなど。江戸時代の商人や役人が書いた旅日記や古地図、『曽良旅日記』をもとに、もう一度具体的に、芭蕉の足跡を明らかにする試み。

あなたの想い出 Memories of You
高平哲郎 一九九五円
林家三平、勝新太郎、美空ひばり、松田優作、色川武大、景山民夫……記憶に深く刻まれた今は亡き人達。23名の「想い出の人びと」の人間味あふれる姿を鮮やかに蘇らせ、スタンダードナンバーにのせておくるノスタルジックエッセイ。イラスト・曲解説=和田誠。

ロードショーが150円だった頃 思い出のアメリカ映画
川本三郎 一九九五円
昭和30年代、東京に豪華なロードショー館が続々と誕生した。エリザベス・テーラーの肢体に胸ときめかせ、リッキー・ネルソンの銃さばきに息をのむ。戦後貧しい時代の夢のような体験。ハリウッドが一番輝いていた頃のアメリカ映画もう一度味わう回想の映画館。

小津安二郎のまなざし

貴田 庄  二四一五円
小津安二郎の映画には、一見物語には無関係に思える奇妙なショットがちりばめられている。枕もとに置かれた目覚し時計。風にひるがえる洗濯物。煙のたなびく煙突。……。小津の観客には忘れがたいそれらのショットを精細に分析し、その映画術の深奥に迫る。小津映画の秘密をすみずみまで解き明かす、画期的な書き下ろし評論。

和田夏十の本
谷川俊太郎編 二五二〇円
『黒い十人の女』 や『炎上』など、夫・市川崑監督作品の脚本家として知られる和田夏十は、62歳の若さで惜しまれつつこの世を去った。脚本のほか、エッセイ、創作、詩、評論など、遺された多くのすぐれた作品を、詩人・谷川俊太郎がセレクトし、一冊に編みあげた。働く女性として、時代に先がけて生きた和田夏十の魅力を網羅した待望の作品集。

軟弱者の言い分
小谷野敦 一八六〇円
体が丈夫な奴なんか友達に持ちたくない! 軟弱者で何が悪い。『もてない男』で多くの男性に勇気を与えた著者が満を持して放つ言いたい放題・痛快エッセイ集。自分探しの胡散臭さ、いじめられっ子の怨み、ベストセラー小説に疑義を呈するなど。誰もが恐くて口にしなかったあんなことこんなこと、強者仕様の世の掟に物申す、軟弱ヒーローここに誕生。


*表記の定価は2001年4月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。