踊るカメラマン |
板垣真理子 二六五〇円 |
世界をめぐるカメラマンの旅は、いつも新しい発見に満ちている。自らの生い立ちと写真術。和太鼓グループとの西アフリカの旅。野生のチンパンジーの撮影に成功した東アフリカ紀行。マラリア体験。ブラジルの光と影。中国北部国境での日本人女性との出会い。旅を求め音楽をたどる旅。「熱帯写真家」とも呼ばれる著者のみずみずしい撮影紀行。 |
イギリスの大聖堂 |
志子田光雄、志子田富壽子 二七三〇円 |
大聖堂(カテドラル)とは、キリスト教の教区をまとめる司教の座をもつ教会堂のこと。本書はイギリスにある代表的な20か所を訪ねる「古寺巡礼」案内。王侯、貴族、修道士、庶民が行き交った場所から、イギリスの人びとの生活や心象風景が見えてくる。教会建築の見方、歴史・美術の基礎知識付き。キリスト教文化への入門書、旅の手引きに最適。 |
アイルランド 旅と音楽 ──ケルトの国に魅せられて |
松島まり乃 二三一〇円 |
ケルトの歌に誘われて、音楽の郷アイルランドへ。最果ての海辺の村の。紛争の街ベルファスト。首都ダブリンの陽気なパブ……。孤高の遺跡から伝統工芸や食の幸まで、この国の見どころ味わいどころを案内し、いまも暮らしのなかに脈々と息づく幻の民族の魂を探しあてる書き下ろし紀行エッセイ。人気ミュージシャンのインタヴュー、CDガイド付。 |
マルタ島に魅せられて ──地中海の小さな国 |
石川和恵 二三一〇円 |
キラキラ輝く紺碧の海を、朝な夕なに眺めて暮らしたい──。オリーブが実り、アーモンドの花の甘い香りが漂う、地中海の小さな島マルタ。ギリシャ神話の世界を彷彿とさせる美しい自然。東西文明の接点としてのめくるめく歴史。人々の心豊かな暮らしぶり。……心躍る日々をこまやかに綴り、マルタ島の魅力を鮮やかに伝える日本で初の本。 |
幻のヴェネチア魚食堂 ──イタリア味見旅 |
貝谷郁子 一九三七円 |
ひとくちにイタリア料理といっても、イタリアでは各地方によって独特の食材や調理法がある。食べ物の話なら、いつ、どこ、だれとでも、すぐに仲良くなれる特技をいかし、レストランの厨房、一般家庭の台所、市場、ワイナリー、オリーブ畑などをのぞき込みながら、イタリア各地を味見して歩く、食紀行エッセー。簡単でおいしいレシピ付。 |
メキシコ人 〈双書・20世紀紀行〉 |
パトリック・オスター 野田隆ほか訳 三九〇〇円 |
想像を絶する貧困、日常化するワイロ、深刻な大気汚染、膨大な経済債務──。国境を接するアメリカとのき軋轢のなかで、苦悩するメキシコ。今、人々はどのように暮らし、どんな夢を育んでいるのか? 人々の生の声を聞き取り、大いなる矛盾のなかで独自の文化を保ちつづける、この国の底知れぬ活力を描く。路上からの生きたメキシコ案内。 |
チェ・ゲバラ 〈リウスの現代思想学校〉 |
西沢茂子、山崎満喜子訳 一六八〇円 |
かつてどれほど多くの若者がこの革命家の生と死に魅了されたことだろう。アルゼンチン人ながらキューバ革命に身を投じ、ラテンアメリカの大地を駆け抜けた男。世界中の自由への戦いに火をつけ、ボリビア山中で銃殺された悲劇の英雄。この心優しい革命家の39年の鮮烈な生涯をメキシコの人気漫画家が熱い共感をこめて絵解きする。 |
インディオの道 |
A・ユパンキ 浜田滋郎訳 一八三五円 |
A・ユパンキ 浜田滋郎訳 一八三五円 南米大陸の風と石と忘れられたインディオの唄をもとめて、アンデスの山野をさまよった若き日のユパンキの追憶をみじませて描く、一篇のよ抒情詩であり、ラテン・アメリカの自然と民族の観察詩。「これは、私がひじょうに愛着を持っている本だ。これは、みな、ほんとうの話だ。すべて、苦悩の物語だ」ユパンキ。 |
〈晶文社クラシックス〉 幻獣辞典 |
ホルヘ・ルイス・ボルヘス 柳瀬尚紀訳 二五二〇円 |
これはまたなんと奇怪で、なんと不思議な悦びに充ちた本だろう。現代文学の巨人ボルヘスが、その驚くべき学識を傾けて、ケンタウロスからチェシャ猫まで、古今東西の空想上の生き物を百二十項目にわたって集成。人類の恐れと夢、そして宇宙の謎とがたがいにこだまし、響きあって創造した幻想の動物が、今ここに甦る! イラスト=鈴木康司 |
ボルヘス怪奇譚集 |
J・L・ボルヘス A・B・カサレス 柳瀬尚紀訳 二五二〇円 |
印度や中国の故事に、アラビヤンナイトの世界に、もちろんカフカやポーの作品に……古今の厖大な典籍を渉猟、その博識博捜のかぎりをつくしてボルヘスが選び抜いた、途轍もない怪談奇談・珍聞異聞九十余篇。「物語の精髄は本書の小品のなかにある」と、ボルヘスみずから折紙をつけた絶好の読物。イラストレーション=小島武 |