読書でござる
白石公子  一八九〇円
十代のときに読みそこねた太宰治。五重人格者を描いた『五重目のサリー』に自分を重ねる。一人で暮すメイ・サートンに共鳴する。詩人・エッセイストがつづる読書の日々。藤沢周平、群ようこ、E・M・フォースターが話しかけてくる。電車のなかで、枕を背にし、恋の小説からミステリーまで、自在に読み自由に楽しむ、女性のための読書案内。

読書休日

森まゆみ 一九九五円
本を開く、それが私の自由時間……。読む、書く、雑誌をつくる、と活字を愛してやまない著者が綴る、書物をめぐる豊かな世界。幼い心を揺さぶられた『フランダースの犬』、『ゲーテ恋愛誌集』、そして幸田文『台所のおと』……地域・メディア・文学・ライフスタイルなど多彩なジャングルの愛読書のなかから、とりわけすぐれた百冊余をおすすめする。

やっとひとり
小沢瑞穂 一八三五円
娘が巣立ち、初めての一人暮らし。さあ、これからが私の本番! 50歳の誕生日にピアスを入れる。たった一人で家を買う。NYを気ままに散歩する。どんなことでも、自分が一番したいようにする──これが私の流儀。翻訳のコツから遊びの方のルールまで、人気翻訳家がのびやかに綴る大人の女のナチュラルな生き方、軽やかな歳の重ね方。

古くさいぞ私は
坪内祐三 二七三〇円
気鋭な評論家は、読書する日々である。趣味ではない。研究とも縁遠い。そんな生活を続けていると、書物の持っているアウラを感じ取り、本の魅力について話し合える人を嗅ぎわける嗅覚も身についてくるのだ。そこから発せられた読書と本に刊するエッセイ・書評と魅力あふれた楽しい一冊である。もちろん神保町との付き合い方もある。

ストリートワイズ
坪内祐三  二四一五円
街をひとつの大きな学習の場として、さ迷い歩いて行く。時に自分を見失いそうになりながら、身につけた知恵や知識。それが、ストリートワイズだ。福田恆存との出会い。丸山眞男の死で思ったこと。同世代の原辰徳の引退。大好きだった力道山のこと。それに真夏の読書……。街を歩き、そこで発見した新しい学問がここにある。

古本屋 月の輪書林

高橋徹  一九九五円
消えた人、消された人、忘れさられた人。本が人であるなら、古い本から一人でも魅力ある人物を見つけ出し再評価したい。月の輪書林の古書目録「美的浮浪者・竹中労」には一万冊を超える古本が並び、世の本好きをうならせた。古本市場での手に汗にぎる対決、目録作りの醍醐味、どうしたら古本屋になれるのか……。本が乱舞し人が踊りだす奮闘記。

徹底活用「オンライン読書」の挑戦
津野海太郎・二木麻里編 一八九〇円 
インターネットで電子テキストを公開しているサイトを網羅的に紹介する、オンライン読書のためのガイドブック。プロジェクト・グーテンベルク、青空文庫など大規模な総合ライブラリー、古典文学など専門分野に特化したライブラリー、現代作家たちが個人で運営しているサイトなど、インターネットで読める電子テキストの情報がこの一冊に集約。

徹底活用「オンライン書店」の誘惑
津野海太郎編 一八九〇円
欲しい本が探せない! 手に入らない! そんな読者の声を背景に注目を集めるインターネットのオンライン書店。アマゾン・コム、紀伊國屋BOOK WEBなど、現在利用できる国内外の代表的なオンライン書店を網羅し、各オンライン書店の特徴、その利用方法、検索の仕方などを紹介する、オンライン書店利用者のための本格的ガイドブック。

本はどのように消えてゆくのか
津野海太郎 一九九五円
印刷されない本(電子本)もまた本でありうるか。それを考えることが、おのずから、未来の本の実質をかたちづくってゆくことにつながる。活字本と電子本の大共存時代が始まった。小学生時代からガリ版による新聞を発行して以来の机上パブリッシャーである著者が、宮武外骨からDTP、OCR、WWWまで「本」の再定義を試みるエッセイ集。

「歩く学問」の達人
中川六平 一九九五円
鶴見良行、山折哲雄、長井勝一、小沢昭一、森まゆみ、野田知佑……。既成の、机上の学問を追究するのではなく、独自の方法で、自らの民間学を築いた人たち。お仕着せを嫌い、誇りを持って行動し、新しい学問を着実に獲得してきた15人にスポットをあて、強烈な個性、きらめく才能の源泉をさぐり、明かした、今の時代に一石を投じる一冊。

*表記の定価は2000年12月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。