手を洗うのが止められない
ジュディス・ラパポート 中村、木島訳 二九五七円
何時間も続けて手を洗う。部屋中に砂糖をまく。ゴミで埋まった家に住む。家の戸をくぐれない。髪や睫毛を抜かずにはいられない。全米で400万人以上が苦しむ強迫性障害。この病と20年間むきあってきた精神科医が、病を隠し不安に苛まれる患者たちの生の声を聞きとり、具体的な治療法を綴る。騒然たる話題を呼んだ感動のメディカルエッセイ。

〈サックス・コレクション〉 妻を帽子とまちがえた男
オリバー・サックス 高見幸郎・金沢泰子訳 二九五七円
人間への信頼をとりもどすために。映画『レナードの朝』の原作者、脳神経科医サックス博士がつづる24の感動の物語。脳神経に障害をもち、不思議な症状があらわれる患者たち一人一人の豊かな世界にふみこんだ、人間の心と体への深い洞察にみちた傑作メディカル・エッセイ。「科学的な物語が、同時に感動的だとは驚くべきことだ」(読売新聞評)

〈サックス・コレクション〉 レナードの朝
オリバー・サックス 石館康平・石館宇夫訳 二九五七円
若き脳神経科医サックスが赴任した病院には食欲も人間らしい表情もない半昏睡状態の患者たちがいた。彼らはサックスの渾身の治療によって数十年の眠りから「めざめ」るが、それもつかのま、恐ろしい「副作用」との闘いがはじまるのだった。レナードをはじめ、病とともに生きる20人の患者たちと正面 から向きあった感動の記録。傑作医学エッセイ。

がん患者学
柳原和子 二七三〇円
自らもがんを患った著者が、五年生存をはたしたがん患者20人に深く、鋭く迫ったインタビュー集。患者たちは誰もが、代替医療、東洋医学など、複数の療法を取り入れ、独自の方法をもっていた。それらと病気への心構えは、患者と家族にとって参考とばかりでなく大きな励みとなるだろう。孤立無援に闘ってきた、患者の知恵を集積する、患者がつくるがんの本。

癒える力

竹内敏晴 一五七五円
私たちの「からだ」はみずから癒える力をひめている。閉じこめられた「からだ」を目覚めさせ、新しい自分を見いだすには、どうすればよいか? からだの語ることばに耳を澄まし、人と人との響きあう関係をひらく道をさぐる。長年にわたる「からだとことばのレッスン」の現場での経験と洞察をもとに書かれた、いま孤立に苦しむひとにおくる本。

[絵エッセイ]父と息子   ――痴呆・介護・死
ジョン・ホーグス 青海恵子訳 一八九〇円
これは私たち誰もが避けられない物語だ。厳格な牧師だった父は、引退後いつからか道に迷い、人の顔を見分けられなくなり、人をこの世につなぎとめている絆を一つ一つ失っていく。老いゆく父の苛立ちと悲しみ。介護を余儀なくされ、父の奇行にふりまわされる家族の混乱。アメリカの人気アニメーターが自らの体験を描いた感動の絵エッセイ。

兄とアルツハイマー病

ナディーヌ・トランティニャン 佐藤潔訳  一九九五円
忘却の病に侵されたフランスの名優クリスチャン・マルカン。闊達な兄の変貌を受けいれるまでの苦悩と早期発見できなかった無念、愛と尊敬ゆえに揺れ動く心を、深い絆で結ばれた妹がつづる。アルツハイマー病患者と家族のながい歩みを伝える痛切な手記。

医療倫理の夜明け ──臓器移植・延命治療・死ぬ権利をめぐって
デイヴィッド・ロスマン 酒井忠昭監訳  三七八〇円
多くの人が病院で死を迎える今、誰が人の生と死を決めるのか。患者に秘密で行われた新薬の実験、脳死からの臓器移植、植物状態の娘の死ぬ権利をめぐりあらそわれた「クィンラン事件」など、急激な技術の発展に伴う医療倫理の問題を、実際の医療事件や裁判を通して考えるノンフィクション。患者の権利と未来の医療のあるべき姿を提言する。

医療倫理の夜明け ──臓器移植・延命治療・死ぬ権利をめぐって
デイヴィッド・ロスマン 酒井忠昭監訳  三七八〇円
多くの人が病院で死を迎える今、誰が人の生と死を決めるのか。患者に秘密で行われた新薬の実験、脳死からの臓器移植、植物状態の娘の死ぬ権利をめぐりあらそわれた「クィンラン事件」など、急激な技術の発展に伴う医療倫理の問題を、実際の医療事件や裁判を通して考えるノンフィクション。患者の権利と未来の医療のあるべき姿を提言する。

患者と医者は本当にわかりあえるか
堀夏樹  一六八〇円
何人もの末期がん患者を看取ったひとりの医者が、なぜインフォームド・コンセントが必要なのかを考えてゆく。医療とは病気を治すことだけで終わるものなのか。医者は患者に何ができるか。そして母をがんで亡くし、はじめてわかる患者の家族の気持ち。不安と迷い。試行錯誤をくりかえしつつ患者と医者のよりよき関係をさぐる真摯で切実な記録。

*表記の定価は2000年12月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。