ドラマの中の人間
竹内敏晴 二五二〇円
ドラマを読むことは人間の生き方を体験することだ。ソフォクレス『アンティゴネー』、チェーホフ『三人姉妹』、イプセン『人形の家』、木下順二『夕鶴』、そしてブレヒト『セチュアンの善人』。それぞれの時代を代表する演劇史上屈指の名作を、名演出家竹内敏晴とともに読みとく。ナマの舞台をまのあたりにしているような面白さにみちた本。

癒える力

竹内敏晴 一五七五円
私たちの「からだ」はみずから癒える力をひめている。閉じこめられた「からだ」を目覚めさせ、新しい自分を見いだすには、どうすればよいか? からだの語ることばに耳を澄まし、人と人との響きあう関係をひらく道をさぐる。長年にわたる「からだとことばのレッスン」の現場での経験と洞察をもとに書かれた、いま孤立に苦しむひとにおくる本。

歌う演劇旅行
斎藤晴彦 一八九〇円
さあ、ごいっしょに! 斎藤晴彦の行くところ、いつも歌あり芝居あり。少年時代、疎開先であった旅まわりの役者の思い出。みずから所属する劇団黒テントの活動。ミュージカル『レ・ミゼラブル』の魅力。ナット・アダレイや三木鶏郎によせる尊敬の念。舞台のたのしみを表から裏から自在に綴る、痛快無比にして出たとこ勝負のエッセイ集。

クラゲの正体
坂田明 一九三七円
透明な体。奇妙な形。海中をゆらゆらと漂いつつ十億年もの歴史を刻んできた、繊細でタフなクラゲたち。その魅力のトリコになった坂田さん、ついにクラゲ学者の門を叩く。クラゲも日焼けする。世代交代の謎。共食いのオキテ。刺されないヒケツ。空を飛ぶクラゲの種子……。驚異と神秘に満ちた生命の豊かさをさぐる、決定版「クラゲ読本」。

瀬戸内の困ったガキ
坂田明 一四二七円
昭和30年代、広島県長浜。瀬戸内の海をのぞむ小さな漁村を、少年アキラは今日もゆく。ネコがフグの毒を食べちゃったと涙をながし、板カマボコをまるかじりする贅沢をうっとりと夢見ていた少年時代。陽光きらめく波のかなたに見えかくれする、あの厳粛にして、てんやわんやの日々。アルトサックスのジャズマン坂田明の赤面自伝エッセイ。

上々颱風主義
上々颱風・森口秀志 一九三七円
ドヤ街で、離島で、アジアの村で……。型破りな活動で人気の異色バンド「上々颱風」。民謡、ロック、ジャズ、レゲエ、さまざまな音楽が息づくみずみずしいサウンド。祭りを思わせる力強いライブ。行く先々で熱狂を呼ぶ彼らの活動の全軌跡を、ルポルタージュとメンバーの個性あふれるロング・インタヴューとで明かす、「上々颱風」初めての本。

あしたの太鼓打ちへ

林英哲 二二四三円
ソロの和太鼓奏者として世界的な活躍をつづける林英哲が、21年間にわたる太鼓との格闘をふまえ、自らの心構えと技法をはじめて明かす。さらにコンサートの旅日記、少年時代から佐渡の「鬼太鼓座」での修行と活動を綴った自分史など、熱いメッセージに満ちあふれたまるごと太鼓の本! 強く、やさしく、激しく、ほがらかに、鳴り響く。

踊る大紐育
ソノ・オーサト 訳・薄井憲二 四九九五円
一九四四年、ブロードウェイで成功した新作『オン・ザ・タウン』こそは、ミュージカル黄金時代をひらいた画期的な作品だ。このとき、観客を熱狂させたのが主演のソノ・オーサト。彼女はミュージカル・スターとして一世を風靡したのである。20世紀バレエの最先端でディアギレフの遺産を受けついて育った日系人女性ダンサーの感動の自伝。

女優になりたい
吉田日出子 一八三五円
自由劇場「上海バンスキング」でその存在を強烈に印象づけた個性派女優、吉田日出子の初の自伝的エッセイ。多感な少女時代から、60年代の小劇場の黎明期に重なる青春の日々、演劇ブームの頂点から脱走を図った迷いの季節……。語ること。歌うこと。演じること。30年にわたる女優人生の軌跡と不思議な内面世界を明かす貴重な一冊。

*表記の定価は2000年11月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。