もう消費すら快楽じゃない彼女へ |
田口ランディ 一六八〇円 |
池袋路上通り魔事件、TOSHIの洗脳事件、酒鬼薔薇聖斗事件、林真須美事件、野村沙知代問題、オウムなど、世の中を騒がせたさまざまな事件/社会現象を通して、あやうく微妙なバランスの上に成り立つ日常生活の、その裏にひそむ静かなドラマを浮かび上がらせるエッセイ集。刹那の時代に生きる人々の、哀しくユーモラスで愛にあふれた現実を描く。 |
韓国のおばちゃんはえらい! |
渡邊真弓 一八九〇円 |
言葉も知らず、二人の子連れで飛び込んだソウル。韓国社会どっぷりの暮らしが始まった。キムチを漬ける。井戸端会議に割って入る。言い値で買わない。むやみに謝らない。時には怒鳴り、時には喧嘩も…。熱く濃いつきあいをユーモラスに綴る。韓国でも大反響を呼んだ、笑いと涙の痛快エッセイ。 |
アウトサイド |
マルグリット・デュラス 佐藤和生訳 二七三〇円 |
パリの裏町で生きる名もない人びと。三面記事をにぎわす男と女の愛の狂気。犯罪者の抗いがたい真実。女優バルドーやジャンヌ・モローの肖像。敬愛する作家バタイユとの対話。子供たちへの宇宙をめぐる聞書き……。未知との出会いにたゆまぬ刺激をうけた『愛人』の作家デュラスが描く、知性と情熱とユーモアあふれる珠玉のエッセイ27篇。 |
おばあさんになるなんて |
神沢利子 一六八〇円 |
くまの子ウーフは、どこから生まれたのか? 自伝『流れのほとり』を書くきっかけは? 創作のエピソードを織りまぜながら、童話作家は、自らの人生の歩みを初めて、ゆったりと話しだした。樺太の少女時代。戦後の貧しい生活。作家としてのスタート──。創作童話(「サクラ色のワンピース」「五つのクジラのストーリー」)も収録。 |
古本屋 月の輪書林 |
高橋徹 一九九五円 |
消えた人、消された人、忘れさられた人。本が人であるなら、古い本から一人でも魅力ある人物を見つけ出し再評価したい。月の輪書林の古書目録「美的浮浪者・竹中労」には一万冊を超える古本が並び、世の本好きをうならせた。古本市場での手に汗にぎる対決、目録作りの醍醐味、どうしたら古本屋になれるのか……。本が乱舞し人が踊りだす奮闘記。 |
ごはんつぶがついてます |
南伸坊 一八九〇円 |
イラストライター・装丁家の著者の特選エッセイ集!「美学校」のころ。「ガロ」編集者時代。ツマにあてる手紙。深沢七郎さんに会いにいった日。私の葬式。無人島に持っていく本。格言の勉強。長井勝一さんのこと……。日々の暮らしをクスッと笑ったり、しんみりと思い出したり、シンボー・ワンダーランドの心温まる日々に御招待します。 |
恋ごころ旅ごころ |
山村礼子 一二二三円 |
女性ライダーのリーダー的存在である三好礼子が、究極の国際ラリー「パリ・ダカール」に挑み、破れた。そして八年間を共に歩いた人との別れ……。でも、後悔はしない。輝く笑顔の秘密を明かす感動のエッセイ。「旅あり、ラリーあり、恋愛あり。その中で三好礼子が山村礼子へと移り変っていく彼女の心が語りかけてくる」(ドゥバイク評) |
極楽さん |
土橋とし子 一六八〇円 |
翌朝のおでんの味。父の持病。頭でっかちな初恋。……普通の日々にひそむ〈極楽の素〉を糧に、今日もとし子はゆく。故郷・和歌山ののどかな子ども時代からトホホな青春時代、大阪でのキビシイ丁稚時代に出会った事件の数々を描く、人気イラストレーターの笑いあふるる初エッセイ。愉快なイラストと漫画を満載! |
読書休日 |
森まゆみ 一九九五円 |
本を開く、それが私の自由時間……。読む、書く、雑誌をつくる、と活字を愛してやまない著者が綴る、書物をめぐる豊かな世界。幼い心を揺さぶられた『フランダースの犬』、『ゲーテ恋愛誌集』、そして幸田文『台所のおと』……地域・メディア・文学・ライフスタイルなど多彩なジャングルの愛読書のなかから、とりわけすぐれた百冊余をおすすめする。 |
心ときめかす |
四方田犬彦 一九九五円 |
心の赴くままに編まれた『枕草子』の羅列の美しさ。宮沢賢治の奏でるチェロの音。ベルトルッチがコクトーに捧げた小意気なオマージュ。雪の降る日に聞く『無伴奏チェロ組曲』……。特異の嗅覚とつきることない好奇心で蒐集しつづけてきた〈心ときめかす〉もの。その魅力と感動の原点を明かした、珠玉のノスタルジック・エッセイ40編。 |