「秋葉原」感覚で住宅を考える
石山修武 二一四一円
電気製品に「秋葉原」があり、カメラに「新宿西口」があり雑貨に「上野アメ横」があるように、住宅にだって、自由な価格競争のおこなわれる、真のマーケットがあるはずだ。日本の住宅の価格のブラックボックスを打ち破り、安くて丈夫で美しい家を手に入れるための、戦略と手口を教える、気鋭の建築家による実践講座。図版多数。

これからの集合住宅づくり

延藤安弘+熊本大学延藤研究室 二九四〇円
古い団地の建替、住宅地の再開発などを機に、全国各地で住民参加の集合住宅づくりが積極的にすすめられている。著者自身をふくむ16家族が誰も体験したことのない集合住宅づくりにいどんだ、熊本市の[Mポート]ほか、集合住宅に新しい価値をもたらした全国12の事例をきめこまかに紹介、新しい集住生活を提案する。写 真・北田英治

美しい日本の道具たち
高森寛子 一八九〇円
鉄瓶、お櫃、漆器、ざる、紬、櫛など、いまではあまり目にしなくなった昔ながらの道具たち。もう一度見直して新しい使い方を提案する生活エッセイです。モノづくりする職人の仕事や産地の話、手入れの仕方や、家電機器との相性、現代のマンション暮らしでの活かし方など、モノたちの背景と、道具からひろがる美しい暮らし方をつづります。

文字の力
平野甲賀 一五二九円
のびやかにして華麗。愉快にして大胆な、甲賀流「踊る描き文字」の極意を一冊に集成。おびただしい描き文字の装丁のうちから選りすぐった54点に、未発表「架空装丁」12点を加えた珠玉 の作品集。定規とペン、糊とカッターにかわり一台のコンピュータによる新しい本づくりの手法。文字にひそむ力をさぐり、かたちをあたえる描き文字の力業。

20世紀をつくった日用品
柏木博  二四一五円
この100年はモノが主役だった。ファストフード、自動販売機、ポールペン、掃除機、エレベーター、永久機関、パソコン……。今世紀に入って、爆発的に普及したさまざまなモノたちの起源をたどれば、大量 生産、使い捨て、衛生観念、プライバシー、情報伝達など、20世紀文化の特徴が見えてくる。デザインから見る20世紀の日用品博物館。

カプセル化時代のデザイン
柏木博  一六八二円
電子テクノロジーの支配する社会では、生活空間や道具はカプセル化してゆく。ロボットのような住宅、大型テレビ、全自動カメラ、24時間作動型都市などの出現は、私たちの意識にかつてない変化をもたらしている。それらのモノのデザインを検証し、新たなテクノロジーによって形成される生活とその意識構造に光をあてる、尖鋭な論集。

デザインの未来像

日本デザイン機構編  二八五四円
自動車や電気製品から住宅まで、デザインは日本人の生活に広く深く浸透してきた。しかしいま、環境、都市、高齢化などの課題にどう取り組むべきか、その方向を見失っている。国内外三十数名のデザイナー、建築家、研究者が結集し、日本の社会と文化とに向けられた真率にして貴重な提言の書。「読みごたえのある一冊」(SD評)

職人共和国だより──伊豆松崎町の冒険
石山修武  二〇三九円
富士山の見える西伊豆の小さな町に、全国から十数名の左官の名人が集まった。美術館が建ち、橋が架け替えられ、町並みがととのえられた。野外劇場がつくられ、空中庭園ができ、いまバルセロナから来た石彫り職人の手で塔ができる……。どこにでもあるような町が、どこにもない町に変わっていった。いったい。この町に何がおきたのだろう?

型録・ちょっと昔の生活雑貨
林丈二 一八九〇円
明治の初期にはじまった通信販売。当時のカタログには、鉛筆、魔法瓶、料理ストーブ、帽子掛、お丸、ハンモック……ありとあらゆる暮らしの道具が掲載されている。300点もの貴重な図版とエッセイで丹念に掘り起こす、衣・食・住の道具が語る日本人の生活史。一歩でも西洋人に近づきたかった、ちょっと昔の日本人の暮らしが見えてくる。

装幀時代
臼田捷治  二七三〇円
戦後の出版文化史を語る上で、重要な問題のひとつ「装幀」。原弘から戸田ツトムまで、十一人のデザイナーの活動を紹介しながら、その仕事が生まれた時代的背景、出版文化におよぼした影響などを分析する。半世紀にわたる装幀のあゆみを通 覧したデザイン・美術史であると同時に、時代の相貌を浮き彫りにした、もうひとつの同時代文化史。

*表記の定価は2000年1月現在のものです。定価、仕様は予告なく変更する場合があります。