ふだん着のソウル案内
戸田郁子 一九三七円
人波に押しつ押されつ喧騒の街ソウルを歩く日本人がひとり。笑顔と好奇心で体当たりの留学生活を送りながら、手書き新聞を作り続けてきた。新聞報道では見えない暮しの息づかい、ガイドブックには書かれていない人々の想い……。ファッションから大統領選、原発ルポまで、ありのままの韓国の姿を伝える。新しい世代によるのびやかな交流記録。

キムチの味

ジョン・キョンファ  一七三三円
春一番にたんぽぽの和えもの。夏はどじょう汁。そして四季折々のキムチ……。毎日のごはんから特別な日のごちそうまで、食いしん坊の料理家がいきいきと伝える朝鮮の味と暮し。レシピ付。「著者の語り口に誘われて、いく度唾をゴクンと飲み込んだことだろう。この本を読んでいると異文化への憧れがふつふつと湧きあがってくる」(東京新聞評)

世界一の日常食 ──タイ料理 歩く食べる作る
戸田杏子 一五二九円
タイに着いた夜は、辛い辛いヤム・ヌア(牛肉サラダ)とシンハ・ビールでまずは乾杯! タイ料理の魅力に取りつかれた一人の日本人女性が、タイの国をくまなく歩きつつ食べ、食べつつ歩く。ニューヨークでも東京でも人気沸騰、エスニック料理ブームに火をつけた、タイの日常食の本当のおいしさを伝える、レシピつきクッキング・レポート。

アジアごはん紀行
向山昌子 二二〇五円
「こんにちは」「ありがとう」「いくら?」そして「おいしい」の四つのことばを覚えればどこへでも行ける。地元の人が食べている「普通のごはん」を求めて、大衆食堂や一般家庭の台所をのぞき込みながら、アジア・アフリカ12カ国を訪ね歩く、食紀行エッセイ。日本で普通に手に入る食材で、簡単につくれるおすすめ料理の図解レシピ付き。

アジアの美味しい道具たち
平松洋子 一九三七円
あぁなんておいしい、と舌鼓を打てば、台所には必ず、その「おいしさの理由」を解き明かす「道具」の姿があるのです。ベトナムの朝を彩るコーヒーフィルターから、ココナッツ殻のしゃもじ、雲南の秘具・汽鍋まで、台所道具にこめられた49の美味しい物語。アジアの暮らしの風景から豊穣な食文化の源泉をさぐりあてる、力作書き下ろし。

悲情城市の人びと ──台湾と日本のうた
田村志津枝  一九三七円
一九八九年ヴェネチア映画祭のグランプリに輝いた台湾ニューシネマの傑作『悲情城市』。映画のなか、弾圧される台湾の青年たちが日本の戦前の流行歌「幌馬車の唄」をうたう。この歌は台湾でどのように歌いつがれていたのか。人々のなまの声を紡ぎ、歴史の波間にゆれ動いた近くて遠い国台湾の悲しみを追う、書下ろし傑作ノンフィクション。

台湾人と日本人 ──基隆中学「Fマン事件」

田村志津枝  二〇三九円
半世紀前、日本統治下の台湾の基隆中学で、日本人とともに学ぶ台湾人生徒が特高に連行された。噂された秘密結社による独立運動はあったのか。いじめ。警察への密告。台湾人と日本人、先生と生徒との確執。戦時下の植民地で息をひそめて生きた少年たちの思いがいま明かされる。歴史の波に翻弄される人生をたどる力作ノンフィクション。

香港の声
ゲルト・バルケ 片岡みい子訳  二九五七円
一九九七年。香港は中国に返還される。一五〇年におよぶ英国統治下で、さまざまの苦難をものともせず、今日の繁栄を築いてきた人びと。かれらは、この転回点をどう乗り切るのか? 総督代行からビジネスマン、料理店店主、社会学者、美容師、人気俳優まで。三〇人の香港人が語る、それぞれの暮らしのなかの「九七年問題」。

アジア人と日本人
鶴見良行  一八三五円
日本とアジアの民衆が対等につきあえる。そんな状態をどうつくりだすか。どうすれば、日本人は世界に開かれたしかたで、日本人同志、つながっていけるのか──中江丑吉をはじめとする先人たちの生き方にまなび、自らのアジアとのかかわりをふまえながら、日本学でも中国学でもない、あたらしいアジア学の可能性をさぐるエッセイ集。

「在外」日本人 ──海外に暮らす108人の仕事と人生
柳原和子  二九五七円
日本を離れたからこそ見えてくるものがある。漁師、板前、ビジネスマン、家政婦、大統領顧問……ひとりの女性が40カ国65都市を駆けめぐり、それぞれの地でダイナミックに生きる日本人のなまの声を聞きとった。戦後50年、私たちの時代を地球規模のスケールで描きだし、世界と日本の未来を問うかつてないインタヴュー・ノンフィクション。