アメリカ野球主義
芝山幹郎 二六二五円
アメリカには美しくデザインされたものが三つある。合衆国憲法、ジャズ・ミュージック、そしてベースボールだ。――作家ジェラルド・アーリーが言ったとおり、アメリカ野球はなぜか美しい。そして楽しい。とんでもない「瞬間」や、信じがたい「物語」が生まれる。そんな世界の忘れがたい楽しさを刻み込み、快楽を呼び起こす幸福なる書物。

大リーグなしでは生きられない!

レイモンド・マンゴー 水野谷とおる訳 二四四七円
大リーグなしでは生きられない! 人生最高の快楽はベースボールにあり! 野球にとことん惚れたスポーツライターが大リーグを追いかけ、全米を駆け巡る。選手や監督の愉快なエピソード。3Aの哀話。忘れられない名試合――。自らの人生の軌跡をベースボールに投影し、アメリカン・ドリームをかなえる大リーグのロマンを語りつくす大いなるベースボール讃歌。

シカゴ、シカゴ 〈双書・20世紀紀行〉
ネルソン・オルグレン 中山容訳 一八九六円
ペテン師の町。聖者の町。ギャングの町。娼婦の町。詩人の町。……『黄金の腕』の作者によるシカゴへのラブソング。大リーグ史上最大のスキャンダル「ブラック・ソックス事件」を原風景に、フロンティア時代の大草原を呼びおこし、失われつつあるアメリカをつぶさに検証する。サルトルが絶賛した記念碑的作品。〔対談〕鶴見俊輔・長田弘

競馬学セミナー ――緑の風に誘われて
本村雅人 一八三五円
「これが競馬だ! こうしたレースを同時代に観戦できる者は幸いである。……今、予感を漂わせるようなレースが迫っている。メジロマックイーン対トウカイテイオー。……こうなれば馬券がどうだといったケチな考えは捨てよう」東大教授がつづる極上の競馬エッセイ。一九九一年夏〜九三年秋の「スポーツニッポン」連載の人気コラムを集大成。

万馬券は馬情に散った
本村雅人 二二〇五円
東大でローマ史を講じる本村先生は、ハイセイコー時代からの大の競馬ファン、万馬券ばかり狙ってオケラ街道をゆくこともしばしば。けれども勝つことだけが競馬じゃないのだ。推理のたのしみ。レース観戦の興奮。競馬から広がる友情。競争馬への愛……。競馬の醍醐味をかろやかにつづる、洒脱でダンディで少しヌケてる東大教授競馬奮闘記。

心ときめかす
四方田犬彦 一九九五円
心の赴くままに編まれた『枕草子』の羅列の美しさ。宮沢賢治の奏でるチェロの音。ベルトルッチがコクトーに捧げた小意気なオマージュ。雪の降る日に聞く『無伴奏チェロ組曲』……。特異の嗅覚とつきることない好奇心で蒐集しつづけてきた〈心ときめかす〉もの。その魅力と感動の原点を明かした、珠玉のノスタルジック・エッセイ40編。

ノスタルジー大通り ――ほがらかな旅の技術

細川周平 一六四一円
風のかかとをもった映像や書物たち。ヴェンダース、タルコフスキー、ランボー、ニーチェ、カルヴィーノ、カネッティの作品からめくるめく移動の瞬間を切り取り、自らの旅を重ね合せて「旅」の概念を根底から書き換えた、疾走感あふれるエッセイ。「細川氏の旅についての文章は刺激と発見に満ち溢れている」(ミュージック・マガジン評)。

ストリートワイズ
坪内祐三  二四一五円
街をひとつの大きな学習の場として、さ迷い歩いて行く。時に自分を見失いそうになりながら、身につけた知恵や知識。それが、ストリートワイズだ。福田恆存との出会い。丸山眞男の死で思ったこと。同世代の原辰徳の引退。大好きだった力道山のこと。それに真夏の読書……。街を歩き、そこで発見した新しい学問がここにある。

なくなったもの
宮本貢 二四一五円
美空ひばりは輝き、元気な田中角栄がいた。ハイセイコーは駆け抜け、両手に「平凡パンチ」と「朝日ジャーナル」があった……。蒸気機関車から電話ボックスまで、いつの間にか消えてしまったもの・人を綴った辛口コラム。「著者の温かくもしぶとい精神が発掘した感動の物語」(「日刊ゲンダイ」評)。

釣りに行く日 〈シリーズ自然術〉
つげ忠男 一六三一円
晴れるもよし、降るもまたよし。気のおけない仲間とうまい弁当があれば、釣りは十倍楽しめる。――ヘラ鮒に魅せられた漫画家が四季折々の野川を巡り、釣りの醍醐味を絵とともに綴る。幻の釣り漫画「桃色遊戯」収録。★釣りと漫画の日々★奮戦・鬼怒川釣行★好調、好釣、小櫃川★釣り場四景★釣り具★私家版・用語辞典〈シリーズ自然術3〉