ニューイングランド讃歌
フランクリン・バローズ 橘雅子訳 二三四五円
アメリカ東部ニューイングランド地方。ここには豊かな森と湖とに囲まれた暮らしがある。移ろいゆく風景の中に、今は遠い記憶となった少年の日が、静かに重ねあわされる。父と川釣りに行った夏、銀色に輝くマスの腹……ヘミングウェイにも匹敵すると絶賛された五篇のエッセイを集成。最も優れたエッセイ集に贈られるプッシュカート賞受賞。

「大草原の小さな家」と自然
服部奈美 二四四七円
名作「大草原の小さな家」に描かれた、北米大陸の風や木や鳥やけものたちは、物語を読む者に忘れがたい印象を残す。インガルス一家が旅したアメリカ中西部を旅し、そこに生きる動物や植物との出会いを綴る。物語が語りかける人間の暮らしと自然とのつながりをさぐりあてる、もうひとつ「大草原の小さな家」への旅。

「大草原の小さな家」の旅
服部奈美 二三四五円
「大草原の小さな家」は開拓者の両親をもつローラ・インガルス・ワイルダーの自伝的物語だ。著者はこの物語に強く魅せられ、舞台となったアメリカ中西部を旅した。そこには今も「とうさん」や「かあさん」やローラやメアリーのような人々が生きる。もうひとつのアメリカが息づいていた。物語の魅力の源泉を発見する瑞々しい旅のエッセー。

紀行「赤毛のアン」
奥田実紀 一九三七円
『赤毛のアン』の舞台、カナダ東北部のプリンスエドワード島。著者はこの島でアンの作者モンゴメリを記憶する人たちに話を聞いて歩いた。いまも島民の心に生き続けているモンゴメリの像をよみがえらせ、開拓時代の生活をうけつぐ人々の島への愛着の中に、いまなお世界中の人々に読みつがれている物語の魅力の鍵をさぐる紀行エッセイ。

ピーターラビットの村から
岩野礼子 一八三五円
イギリス湖水地方──そこはピーターラビットの故郷。あのいたずらっ子のウサギを愛する著者は、光あふれ、ときに雨と虹に彩られる国を何度も旅する。素朴な暮らしがあり、羊たちや牧羊犬とのふれあいがある。いまは彼の地に眠るビアトリクス・ポターやアーサー・ランサムのことなど。人々をつつむ景色と物語との魅力を伝える紀行エッセー。

紀行・お茶の時間
伊藤ユキ子 二二〇五円
一杯のお茶にやどる至福のひとときに誘われて、北京、香港、モンゴル、ウズベキスタン、そしてヨーロッパのあちこちへ。秘伝の飲み方、喫茶にまつわる歴史、銘茶を育む風土を訪ねるうちに出会った、人々の忘れがたいもてなし……。暮らしにとけこんだ“お茶の時間”の豊かさ奥深さをあざやかに描き出す、心躍る紀行。JTB紀行文学大賞受賞。

紀行・アラン島のセーター
伊藤ユキ子 二三四五円
アランセーターにまつわる哀しい伝説に魅せられて、石と風の島へ。アラン模様の創始者の末裔を訪ね、羊毛商人の足跡をたどる。旅の果てに出会ったのは、アランセーターの真実の歴史とたくましく心優しい人びととのふれあいだった。生活のなかに伝統がゆたかに息づく地アイルランドを、文と写真で描きだすみずみずしい紀行。

テムズ河ものがたり
岩崎広平 二三四五円
テムズ河こそ英国文化の背景である。ブリテン島を征服したローマ人の建設した町。装飾芸術家ウィリアム・モリスが愛した村。『ボートの三人男』の作家J・K・ジェロームが眠る丘。などなど。その源泉から河口まで流れに沿って町や村を訪ね歩き、石器時代から今日まで、イギリス人とテムズ河のきづなを浮き彫りにする書き下ろし紀行。

マルタ島に魅せられて ──地中海の小さな国
石川和恵 二三一〇円
キラキラ輝く紺碧の海を?、朝な夕なに眺めて暮らしたい──。オリーブが実り、アーモンドの花の甘い香りが漂う、地中海の小さな島マルタ。ギリシャ神話の世界を彷彿とさせる美しい自然。東西文明の接点としてのめくるめく歴史。人々の心豊かな暮らしぶり。……心躍る日々をこまやかに綴り、マルタ島の魅力を鮮やかに伝える日本で初めての本。

リバーオデッセイ
田渕義雄 ドン・ロバーツ 二九五七円
ロングセラー「フライフィッシング教書」の著者と米国の自然派作家による待望の書き下ろし。川と鱒釣りの旅をエコロジカルな目で感動的につづり、さらに釣りの最新情報の実用記事も楽しめる。アメリカのモンタナやニューイングランド地方、スコットランドや日本の千曲川山河での経験をじっくりしみじみ読ませる。カラー写真満載。