本はどのように消えてゆくのか
津野海太郎 一九九五円
印刷されない本(電子本)もまた本でありうるか。それを考えることが、おのずから、未来の本の実質をかたちづくってゆくことにつながる。活字本と電子本の大共存時代が始まった。小学生時代からガリ版による新聞を発行して以来の机上パブリッシャーである著者が、宮武外骨からDTP、OCR、WWWまで「本」の再定義を試みるエッセイ集。

本とコンピューター

津野海太郎 二三四五円
「新しいものには古いものを叩きつぶす力だけではなく、それを思いがけないしかたでよみがえらせる力もある。」DTPや電子本などコンピューターを駆使した新しい本作りの技術が紙を綴じた古い本作りの技術を甦らせる。新旧の技術の奥にひめられた夢の核心をさぐり、いま最大の変革期にある本の文化の未来をきりひらく書下ろし長篇エッセイ。

インターネット生活術
室謙二 一九九五円
日本とアメリカを往復し活躍するジャーナリストは、どのようにしてインターネットと出会ったか。ホームページで、週末の釣り情報を集め、空港やホテルで電子メールを書き、子どもの宿題もコンピューターに手伝わせる──そんな毎日の体験から生まれた、コンピューターをめぐる身辺雑記風ジャーナリズム。未来の生活がちょっと見えた。

日米生活対話 ──パソコン通信による16テーマ
室謙二、ナンシー・バーデキー 二九五七円
アメリカと日本、ちがうからこそ面白い。「なぜアメリカでは夫が家計を握るのか」「戸籍なんて本当にあるの?」。酒、教育、葬式、風呂、等々をめぐって互いに笑い、感嘆し、呆れはて──。テーマは16。アメリカ人が何をどう考え、感じているか、率直に語られます。パソコン通信による新しい対話式ジャーナリズムの誕生をしるす一冊。

もしインターネットが世界を変えるとしたら
粉川哲夫 一九三七円
インターネットはマスメディアでもミニコミでもない。無数の「私」がつくるメディアが相互にリンクしあって世界をおおう。「私」のいるローカルな場がトランスローカルな場に変容する。それがインターネットだ。国家による暗号技術の独占など、こうした変容を阻む巨大な力に抗して、はたしてそれは世界を変えることができるのだろうか?。

極端に短いインターネットの歴史
浜野保樹 一七八五円
インターネットは原爆開発に始まった。緊急時のための分散ネットワークが構想され、やがて研究者たちはコンピューターどうしをつなぎ互いの資産を共有することを夢みる。冷戦、ヴェトナム戦争、カウンター・カルチャー。時代の波をうけインターネットは新しいメディアへと生まれ変わっていく。科学者たちの人生を軸に、ダイナミックにつづられた物語インターネット史の決定版。

デジタルメディアのつくりかた
菅原孝雄 一九九五円
印刷所や編集者の手を借りないで、ひとりで「本」がつくれたら……。そんな夢をパーソナル・コンピュータが実現する。ごく初歩のハイパーカードをつかった電子本から、究極のマルチメディア作品まで、紙の本を超えるメディアの魅力あふれる宇宙を探索する。豊かな実践にもとづいて書き下ろされた、誰でもできる「電子出版」のすすめ。

印刷はどこへ行くのか
中西秀彦 一八九〇円
1992年、京都の中西印刷はついにコンピュータを導入。活版の時代が終わった。そして現在。DTP、印刷工程のフルデジタル化、オンデマンド印刷、CD-ROMやインターネットなどの、電子出版の登場など、印刷の現場はめまぐるしく動いている。本とマルチメディアとは共存できるのか。街の印刷屋さんの21世紀にむけた挑戦の記録。

活字が消えた日 ──コンピュータと印刷
中西秀彦 二六五〇円
「漢字を生きのびさせるにはコンピュータ化しかない!」活版印刷では日本有数の技術をもつ中西印刷が電算組版を導入することになった。校正ゾンビの出没や奇怪なJIS漢字コードに悩まされ、はては電算部門と活版部門との軋轢が……。難問山積のなか活版の名人芸に劣らぬ品質の組版・印刷の技をあみだしゆくまでの書下ろしノンフィクション。

いまの生活「電子社会誕生」
赤木、紀田、浜野、名和 監修 四五一五円
コンピュータは日本人の生活をどう変えたか。ワープロ、テレビゲーム、マルチメディア、インターネット……どれも20年前、いや10年前でさえ、私たちのくらしには無縁の言葉だった。しかし、今はちがう。日本の社会を根底から変えようとしている。これらのメディアは、いつどのように生まれたかを多彩な原資料で明かす現代日本人の生活史。